FCA、ルノーとの経営統合提案を撤回

FCAのイタリア、トリノ本社
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FCA(フィアットクライスラーオートモビル)は6月6日、ルノーに対する経営統合を撤回したと発表した。

FCAはルノーに対して50対50の対等な形で経営統合することを提案、ルノーも前向きに検討してきた。

FCAはルノーに対する経営統合の提案が、大きく変化する自動車業界で競争力強化につながると確信しているものの、ルノーの大株主であるフランス政府が関与を強めていることから、FCAが想定するルノーとの経営統合は実現できないと判断した。

フランス政府は経営統合会社がフランス国内での雇用を確保することや、本社をFCAの提案するオランダではなくフランスに置くことを求めていた。FCAは、フランス政府が統合会社に関与するのは避けられないと判断、ルノーとの経営統合を断念した。

ルノーと資本提携する日産自動車が、ルノーとFCAの経営統合後、「アライアンスの関係を見直す」とコメント。FCAはルノーとの経営統合の背景に、電動化や自動運転などの日産の先進技術を見据えていたと見られる。ルノーと経営統合しても、日産、三菱自動車を含めたアライアンスに拡大することが困難になるとの見方が広がったことも、影響したと見られる。

《レスポンス編集部》

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