KYB、微細な振動を吸収するショックアブソーバ用バルブを開発・量産化

極微低速バルブ(スウィングバルブ)搭載ショックアブソーバ
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KYBは5月27日、極微低速作動域(ピストン速度2mm/s以下)の減衰力を伸圧独立でコントロールできる画期的なバルブを量産化したと発表した。

近年、車両全体の高剛性化が進んでおり、従来はタイヤ等によって吸収されていた細かな振動もショックアブソーバに伝わるようになっている。これに伴い、ショックアブソーバには、より微低速域・小振幅における減衰力の確保が求められている。

新開発ピストンバルブは、極微低速域で減衰力を発生するため、ディスクと非着座バルブの組付け時の隙間を限りなく小さくなるよう設計。非着座バルブにより作動油流路が蓋をされているため、極微低速域の僅かな作動油流量であっても減衰力を発生するとともに、瞬時に非着座バルブが押し広げられることで極微低速域以降の減衰力増加が抑制さる構造となっている。これにより、サスペンションの動き出し初期から適切な減衰力を発生させることにより、意のままの操縦性と絨毯の上を走行しているかのようなフラット感を実現した。

新開発バルブは、レクサス『ES』およびトヨタ『マークX“GRMN"』に採用されている。

《纐纈敏也@DAYS》

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