東急世田谷線がすべて再生可能エネルギーによる運行に…CO2排出ゼロ電車 3月25日スタート

世田谷線 (AC)
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  • 東急グループの東急パワーサプライが間に入ることで構築された世田谷線への再生エネルギー供給態勢。

東京急行電鉄(東急)、東北電力、東急パワーサプライの3社は3月25日、世田谷線(三軒茶屋~下高井戸間5.0km)で再生可能エネルギーを100%使った運行を同日から開始したことを明らかにした。

再生可能エネルギーとは、発電に水力や地熱、風力、太陽光といった自然エネルギーを使ったもので、二酸化炭素(Co2)の排出をゼロにできる特徴を持つ。

今回、世田谷線で開始された取組みでは、東北電力の大越水力発電所(山形県西川町)と松川地熱発電所(岩手県松尾村)で行なわれる水力・地熱発電により世田谷線へ送電。東急パワーサプライは東北電力と東急の間に入り、東北電力からの電力供給の取次ぎや東急との電力需給契約を行なっている。

世田谷線では従来、1年あたり、東京ドーム約5.2個分に相当する1263tのCo2を排出していたが、本線や車庫内の走行に再生可能エネルギーを100%使用することにより、年間を通じ、すべての列車でCo2の排出をゼロにすることが可能になることから、同線の電車は「日本初の二酸化炭素排出量ゼロの都市型通勤電車」となった。

世田谷線は直流600Vという、多くの鉄道より低い電圧で運行されており、VVVFインバータ制御方式の300系電車2両編成10本が運用されている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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