IAAE 2019で、カー用品や補修部品などの総合代理店・商社であるエンパイヤ自動車のブースは、さまざまな取引先の小ブースが並ぶ。作業灯やケミカル品、電装品が並ぶなか、国産クラシックカーのブレーキパッドを復刻販売している会社があった。
エムケーカシヤマという会社は、日産『スカイライン2000GT』やいすゞ『117クーペ』など、往年の国産乗用車のブレーキパッドを扱っている数少ないメーカーだ。当然、メーカーやサプライヤーも製造を中止しているので、在庫も残っていないような車種が対象となる。現役で乗っている人もいれば、コレクターやリストアマニアなど、部品のニーズはある。
もともとは、これらのクルマのアフターパーツを普通に製造販売していたメーカーなので、パッド製造などのノウハウや技術は持っている。古い国産車のブレーキパッドについて、金型を起し、文字通り復刻製造して販売している。パッケージも当時、エムケーカシヤマが使っていたデザインの化粧箱をイメージしたものになっている。
ラインアップをざっとあげると、日産の510『ブルーバード』、SP311、SR311『フェアレディZ』、トヨタの20、30『カローラ』、TA10『セリカ』、マツダの『グランドファミリア』、『RX-7』、ホンダの初代『シビック』、三菱のA175『ランサー』などだ。
同社は、最新の車両部品も手掛けている。新型スズキ『ジムニー』のパッドは開発中だそうで、トヨタ『ジャパンタクシー』の市販パッドも販売しているという。ジャパンタクシーはハイブリッドで回生ブレーキのため、40万kmくらパッド交換は不要らしいが、それでも交換ニーズに対応するために開発した。