スバル岡田専務「国内登録車販売12万台は我々の死守したいライン」

スバル 岡田稔明 取締役専務執行役員
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SUBARU(スバル)の岡田稔明取締役専務執行役員は2月7日に都内で開いた決算説明会で、前年割れが続いている国内販売について「登録車を月1万台を売るというのが我々の死守したいライン。なんとか12万台売っていけるよう努力したい」と述べた。

スバルの1月の登録車販売台数は前年同月比42.6%減の5383台と、15か月連続のマイナスとなった。岡田専務は「1月の販売をみるとマイナスが大きかったが、これは登録を停止した影響で、実際に市場の実態とは違った数字だと思っている。1月の受注は去年並みの受注を確保できていて、2月第1週の展示会もそこそこ良い数字だった」と説明。

その一方で「去年も完成検査問題がすでに出ていたので、それがベースであることは事実」としながらも、「1月に関しては前年並みの受注が得られているので、国内事業に関しては登録車を12万台、月1万台を売りたいというのが我々の死守したいラインで、なんとか12万台をしっかり売っていけるよう努力していきたいと思う」と強調した。

スバルの2018年暦年の国内登録車販売台数は前年比17.2%減の11万9330台で、死守したいとする12万台をわずかながら割り込んだ。岡田専務は「検査不正やリコールなどの影響がまったくないわけではないと思っている。国内の過去の台数を見ていくと2017年の14万台というのは非常に高い数字。だいたい12万台レベル」と指摘。

その上で「2018年は量販車種の『インプレッサ』、『XV』が落ちたのが一番大きかった。やはり日本は新しいクルマへの反応が大きい市場で、(発売から)2年目になるとどうしても落ちやすい。一番売れる車種がそういうタイミングだったことが大きい。完成検査の影響が全くないわけではなくて、販売店の皆様に苦労をかけるし、まず何よりもユーザーの皆様にご迷惑をおかけしているので、そこは真摯に反省して、しっかりと取り組んで国内市場を活性化させていきたい」と述べた。

その検査不正やリコールが相次いでいることに関しては「10年くらい前までは売上高1兆5000億円、営業利益もなかなか1000億円に届かないというのが連結の数字の会社のサイズだった。それが非常に商品が受け入れられて今は3兆円を超える売上のレベル、数千億円の利益が出るところまで成長させていただいた。やはり数年でサイズが大きくなったというのが事実で、やはり会社が大きくなる場合、いろいろ管理面とかあるいは設備とか本来は一緒に大きくなって、しっかりとコントロールができることがあるべき姿だと思う」と分析。

続けて「我々決して努力をしていなかったわけではないが、やはり少し我々が思っていた以上に成長のスピードが速く、歪が全くなかったわけではないと思っている。そこを直していくことが非常に重要だと思っているので、しっかりと品質、コンプライアンス、安全を担保できる会社にしていくことが我々の使命だと考えている」と語った。
スバルはシカゴモーターショー2019で新型『レガシィ』を世界初公開した。198…

《小松哲也》

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