【ダカールラリー2019】ペルーでの“一国勝負”大会、新たな過酷さを伴う戦いがスタート

#300 C.サインツ
  • #300 C.サインツ
  • #300 C.サインツ(中央右)
  • #306 S.ローブ
  • #306 S.ローブ
  • #301 N.アルアティア
  • #5 J.バレダ
  • #5 J.バレダ
  • #47 K.ベナバイズ

世界一過酷といわれるダカールラリーの2019年大会が南米のペルーで現地6日に始まり、同7日には競技初日が実施された。今回のダカールラリーはペルー国内のみで戦われる。

年初恒例のラリーレイド「ダカールラリー」、南米開催もすっかりお馴染みになったが、今年はペルーでの“一国勝負”というかたちの行程に。会期は現地17日までで、日程的にも距離的にもダカールラリーにしては短めな印象の設定だが、これまでも難所となっていた“ペルーの砂”との戦いが多く、凝縮された新たな過酷さとの戦いになりそうだ。全カテゴリーの総エントリー台数は300台以上。どれくらいのマシンが完走を果たせるか。

日本勢もお馴染みといえる面々が挑戦している。まず四輪の市販車部門には同部門6連覇を目指す「TEAM LAND CRUISER TOYOTA AUTO BODY」が2台のトヨタ『ランドクルーザー200』で参戦。うち1台には昨年、ドライバーとしての自身初優勝を果たした日本人選手、トヨタ車体の社員ドライバー・三浦昂(あきら)が今年も継続して搭乗する(三浦のコ・ドライバーはL. リシトロイシター)。

トラックのカテゴリーに挑むのは「HINO TEAM SUGAWARA」だ。日野『レンジャー』を操るドライバーは菅原親子。排気量10リットル未満クラスでの10連覇を狙い、カテゴリー全体での上位進出も目指す菅原照仁と、その父で大会最多連続出場記録を更新中の77歳・菅原義正である(コ・ドライバーは照仁車が羽村勝美、義正車が櫻井亜仁)。

二輪では「Monster Energy Honda Team」が最注目の存在。ワークス復帰7年目、悲願の“復帰後初の総合優勝”は今度こそ達成されるだろうか。ホアン・バレダ、ケビン・ベナバイズら5人が『CRF450 RALLY』に跨り、17連覇中という絶対王者KTM勢の牙城を崩しにかかる。

四輪の上位戦線に目を向けると、今年はプジョーがワークス参戦をしていない。総合優勝争いはMINI JCW Buggyを主機に戦う「X-raid」勢と、『ハイラックス』を走らせる「TOYOTA GAZOO Racing SA」勢を中心に展開されそうだ(TGR-SAは南アフリカがベースの陣営)。

これまでプジョーワークスで戦っていた前回総合優勝者カルロス・サインツ(F1ドライバーのサインツJr.の父、元WRC王者)ら大物が複数移籍してきたX-raid、総合優勝経験者のナッサー・アルアティア(前回は2位)やジニール・ドゥビリエ(前回は3位)を引き続き擁するTGR-SA、その戦いは熾烈なものになるだろう。

また、昨年までプジョーワークスの一員だったセバスチャン・ローブが、今回は「PH-SPORT」という陣営からの出走でプジョー「3008DKR」を駆る。WRC9連覇王、その照準はもちろん宿願のダカール初制覇(総合優勝)だ。X-raidとTGR-SAの戦いに絡んでくるものと見られる。

現地7日、競技初日は首都のリマからピスコに移動して、最初のスペシャルステージ(競技区間)がピスコを起終点にするかたちで争われた。ここではアルアティアが首位タイムをマークしている。

例年より全行程が短めとはいえ、戦いはまだ始まったばかり。ダカールラリー2019は現地17日のフィニッシュ(リマ)まで続く。

《遠藤俊幸》

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