中央新幹線の大深度地下利用が認可…首都圏側33km、中部圏側17kmで着工へ

国土交通省から示された認可区間の概略。
  • 国土交通省から示された認可区間の概略。
  • 山梨試験線(2015年) (c) Getty Images

国土交通省は10月17日、2027年の開業を目指して建設中の中央新幹線品川~名古屋間286kmのうち、3月20日にJR東海から出されていた約50km区間における大震度地下利用の建設申請を同日付けで認可したと発表した。

2014年12月に品川~名古屋間が着工した中央新幹線は、起点の品川駅(東京都港区)と終点の名古屋駅(名古屋市中区)が地下駅として建設されているが、地上部へ出るまでは人口密集地を通過するため、その大部分が大深度地下を利用して建設する方針が示されていた。

今回認可された区間は、首都圏側が33.3km(東京都品川区北品川3丁目~東京都町田市小山町地内)、中部圏側が17.0km(愛知県春日井市坂下町1丁目~名古屋市中区丸の内一丁目地内)で、地下部の最深は、首都圏側が121m、中部圏側が113mとなる。

大深度地下の利用は公共的なものに限定されるため、JR東海は申請後、国土交通大臣を通して地元自治体に対して申請書の公告・縦覧を実施し、該当する沿線自治体では説明会を行なってきた。使用期間は2019年度から大深度地下施設存続期間中とされており、認可を受けたJR東海は「引き続き、関係者のご理解やご協力をいただきながら、工事の安全、環境の保全、地域との連携を十分重視して、計画を着実に進めてまいります」としている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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