ホンダ/アキュラ NSX に2019年型、シャシーや内外装を改良…米国発売

北米市場でベース価格1500ドルアップ

新ボディカラー、サーマルオレンジパール

オプションだった4ウェイパワースポーツシートを標準に

鈴鹿のラップタイムを2秒短縮

ハイブリッドパワートレインに大きな変更なし

アキュラNSXの2019年モデル
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北米市場でベース価格1500ドルアップ

ホンダの海外向け高級車ブランド、アキュラは10月10日、『NSX』(Acura NSX)の2019年モデルを米国で発売した。現地ベース価格は15万7500ドル(約1770万円)と、従来比で1500ドル引き上げている。

現行NSXは2015年1月、デトロイトモーターショー2015でワールドプレミア。新世代のハイブリッドスーパーカーとして、復活を遂げた。日本ではホンダブランドで販売される。生産は、米国オハイオ州メアリーズビルに新設された「パフォーマンス・マニュファクチャリング・センター」だけで行われている。2019年モデルでは、現行モデルのデビューからおよそ3年半が経過し、初の本格改良が施された。

新ボディカラー、サーマルオレンジパール

2019年モデルのNSXでは、フロントグリルガーニッシュを、従来のシルバーからボディ同色に変更。フロントグリルサラウンド、フロントエアインテークメッシュ、リアバンパーアウトレットメッシュには、ハイグロス加工が施された。このハイグロス加工は、オプションのカーボンファイバーリアスポイラーとフロントリップスポイラー、サイドシルガーニッシュ、ディフューザーで構成されるカーボンファイバーエクステリアパッケージにも適用される。
アキュラNSXの2019年モデルアキュラNSXの2019年モデル
新ボディカラーとして、サーマルオレンジパールを設定。アキュラのモータースポーツ伝統のオレンジカラーを導入する。サーマルオレンジパールのボディカラーでは、オプションのカーボンセラミックブレーキにオレンジ色のブレーキキャリパーが装着可能。また全車が、赤いブレーキキャリパーを選択できるようにしている

オプションだった4ウェイパワースポーツシートを標準に

インテリアは、従来オプションの4ウェイパワースポーツシートを標準装備。ブラックのメリノレザーとアルカンターラ仕上げの軽量スポーツシートも選択できる。オプションで、インディゴブルーのセミアニリンレザー+アルカンターラも用意。セミアニリンのフルレザーパワースポーツシートでは、エボニーとレッドを設定する。衛星リンクナビゲーション、ELSStudioのプレミアムオーディオ、前後のプロキシミティセンサー、アルミスポーツペダルも標準装備した。

鈴鹿のラップタイムを2秒短縮

NSXの2019年モデルでは、シャシーのコンポーネント、タイヤ、ソフトウェアのチューニングを変更。ドライバーの狙いにさらに忠実に反応し、毎日の運転からサーキットまで、あらゆる状況でパフォーマンスを引き上げた。限界時には、バランスやコントロール性が向上。微妙なアクセル操作により、より正確にアンダーステアやオーバステアを調整することができるという。この変更により、鈴鹿サーキットでのテストでは、ラップタイムが約2秒短縮したという。
アキュラNSXの2019年モデルアキュラNSXの2019年モデル
シャシーの強化では、前後のスタビライザーバー(前側26%、後側19%の剛性アップ)と、トーリンクブッシュの剛性を21%、リアハブの剛性を6%向上。スポーツハイブリッド「SH-AWD」パワーユニット、アクティブ磁気ダンパー、電動パワーステアリング、VSAのソフトウェアも改良を受けた。米国仕様の場合、NSX専用に新開発されたコンチネンタル「スポーツコンタクト6」タイヤを装着。トレッドパターン、構造、ゴムコンパウンドを見直し、毎日の通勤から雨天走行、サーキットまで、あらゆる状況でハンドリング性能を高める。サーキット志向の顧客には、ピレリ「P Zero Trofeo R」をオプション設定している。

ハイブリッドパワートレインに大きな変更なし

ハイブリッドパワートレインに大きな変更はない。軽量ボディのミッドシップに、直噴3.5リットル(3493cc)V型6気筒ツインターボエンジンを搭載する。高効率・高出力の3モーターハイブリッドシステム、「スポーツハイブリッド SH-AWD」を採用。
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フロントにモーターを2個、リアに9速デュアルクラッチトランスミッションと一体設計する形で1個、合計3個のモーターをレイアウトした。前輪の左右を独立した2つのモーターを使い、四輪の駆動力を自在に制御するトルクベクタリングを可能にする電動式4WDハイブリッドとなる。米国仕様車のスペックは、エンジンの最大出力が500hp/6500-7500rpm、最大トルクが56.1kgm/2000-6000rpm。モーターの最大出力が73hp。システム全体で573hpのパワーと、65.8kgmのトルクを獲得している。

《森脇稔》

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