【INDYCAR 第5戦】ウィル・パワーがインディGPを連覇…琢磨10位、こちらは次戦インディ500で連覇めざす

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インディカーGPを連覇した#12 ウィル・パワー。
  • インディカーGPを連覇した#12 ウィル・パワー。
  • 優勝した#12 パワー。
  • #30 佐藤琢磨は決勝10位。
  • 佐藤琢磨は次のインディ500で連覇を目指す。
  • 決勝2位の#9 ディクソン。
  • 決勝3位の#6 ウィッケンズ。
  • 左から2位ディクソン、優勝パワー、3位ウィッケンズ。
  • 5月の戦いはインディアナポリスが舞台。次はインディ500だ。

インディカー・シリーズ第5戦「インディカー・グランプリ」の決勝レースが現地12日、インディアナポリス・モーター・スピードウェイの“ロードコース”にて行なわれ、ウィル・パワーが2年連続優勝を達成した。佐藤琢磨は10位、こちらは次戦インディ500の連覇を狙う。

いよいよ5月、インディカー・シリーズはインディ500(インディアナポリス500マイルレース)の月を迎えた。戦いの舞台は米インディアナ州、聖地インディアナポリス・モーター・スピードウェイである。まずはシリーズ第5戦のインディカーGP、これはインディ500(今季第6戦)が実施される伝統のビッグオーバルの一部も使ったロードコースでの戦いだ。

ポールポジションはウィル・パワー(#12 Team Penske/エンジンはシボレー)が獲得。このレースで過去3年のうち2勝、いずれもポール・トゥ・ウインで制しているパワーは、今年もレース中盤にロバート・ウィッケンズ(#6 Schmidt Peterson Motorsports/ホンダ)に首位を継続的に走行される場面こそあったものの、ほぼ完勝と評していい内容で2年連続のインディカーGPポール・トゥ・ウインを果たす(これでインディカーGPは直近4年で3回のポール・トゥ・ウイン)。

「ちょっとスローなスタート(自身のシーズン初優勝)だけど、この勝利を得ることができ、とても嬉しく思う」と語り、2014年のシリーズチャンピオンは今季初勝利を喜んだ(ちなみに昨年もこのレースが自身のシーズン初優勝だった)。所属する名門ペンスキーにとっては通算200勝目、「このチームのためにドライブできることを感謝したい。偉大な歴史の一部を担うことができるのは素晴らしいことだ」。パワーはチームへの深い敬意も語っている。

決勝2位はスコット・ディクソン(#9 Chip Ganassi Racing/ホンダ)、ウィッケンズは3位。DTM出身の実力派新人ウィッケンズは今季、実にいい戦いを続けている。4位はセバスチャン・ブルデー(#18 Dale Coyne Racing with Vasser-Sullivan/ホンダ)、5位にはアレクサンダー・ロッシ(#27 Andretti Autosport/ホンダ)が続き、ホンダ勢は2~5位をかためた。

さて、既にシリーズチャンピオン獲得経験があり、ロード/市街地で特に強いと言われてきた今回の勝者パワーにとって、いま現在の最大目標はまだ勝っていないインディ500での勝利だろう。そして昨年、その“500”初制覇を果たし、今年はインディGPでのパワーよろしく、インディ500の連覇を目指すのが佐藤琢磨(#30 Rahal Letterman Lanigan Racing/ホンダ)である。今回の“GP”は予選11位、スタートで他車からのとばっちりを受ける格好でコースオフ、後方へと下がったが、最終的には10位まで挽回してのフィニッシュだった。

#30 佐藤琢磨のコメント
「スタートはとても良く、少なくとも4台はパスしてターン1に飛び込みました。ターン2、3をクリアする頃には6番手までポジションを上げることができていたと思います。ところが、ある選手とサイド・バイ・サイドのままシケインに到達すると、彼がラインを外側に取ってコーナーを走り抜けようとしてコースから外れ、縁石を避けなかったために飛び上がり、こちらのマシン(のすぐ横)に着地するようなかたちになりました。それで(接触、押し出されて)ポジションを最後尾近くまで落とさざるを得ませんでした」

「その後のバトルでは、ソフトコンパウンドのレッドタイヤ装着だとマシンは速かったのですが、ハードコンパウンドのブラックタイヤでは何かがおかしかったらしく、ポジションを下げていくしかありませんでしたね。それでも再びレッドタイヤを装着したレース終盤に順位を取り戻していくことができました。今日、自分たちの置かれた状況を考えれば、10位はわるくない結果です。2台が揃ってトップ10でゴールできたのは、チームにとってはいいことだと思います(僚友#15 G.レイホールは9位)」

インディカー・シリーズの次なる戦い(今季第6戦)は永遠不動のクライマックスであるインディ500、今年は第102回大会となる。琢磨は連覇の大偉業を成し遂げることができるのか。大注目の決勝レースは現地27日、再び日本に大きな感動と歓喜をもたらす快走を期待したい。

《遠藤俊幸》

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