【SUPER GT 第2戦】変則予選、最多ポール男のレクサス立川祐路が制して記録更新…GT300クラスはBMW M6の高木真一がトップ

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GT500のポールを獲得した#38 LC500の立川(右)と、パートナーの石浦。
  • GT500のポールを獲得した#38 LC500の立川(右)と、パートナーの石浦。
  • GT500ポールポジションの#38 LC500。
  • GT300のポールを獲得した#55 BMWの高木(左)と、パートナーのウォーキンショー。
  • GT300ポールポジションの#55 BMW。
  • GT500クラス予選2位の#6 LC500。
  • GT500クラス予選3位の#23 GT-R。
  • GT500クラス予選4位の#36 LC500。
  • GT500クラス予選5位の#39 LC500。

3日、SUPER GTシリーズ第2戦の公式予選が富士スピードウェイにて実施され、GT500クラスのポールポジションはレクサスLC500の立川祐路が獲得、自身のもつ最多記録を23へと更新した。GT300クラスはBMW M6をドライブする高木真一がポールを獲得している。

予選日の富士スピードウェイは天候に翻弄される展開となった。午前中、雨はほとんど降っていないものの、そのぶん霧が濃くなる富士スピードウェイ特有ともいえる状況に。朝の最初の走行セッションであったサポートレース「FIA-F4」の予選が赤旗中断されたまま終了し、続くSUPER GTの公式練習も視界不良で開始が遅れ続けた末に一旦「中止」された。

タイムスケジュールが変更され、SUPER GTの公式練習は30分間に短縮されて12時50分からの開始になる。そして予選に関しても開始時刻を遅らせたうえ、2段階ノックアウト方式をやめていわゆる“計時予選方式”への変更が為された(GT300クラスは14時45分から、GT500クラスは15時15分からそれぞれ20分間1セッション)。

昼頃からからは陽も出て、予選はドライコンディションでの戦いに。GT500クラスのポールポジションを奪ったのは、#38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路&石浦宏明/タイヤはブリヂストン=BS)の立川だった。2セットのタイヤを使用できた予選、その「1セット目はあまりうまくいかなかった」という立川だが、2セット目のアタックで唯ひとりとなる1分27秒台(1分27秒904)をマークして、全15台が約1秒差という僅差の予選を制した。

「みんなそうでしょうけど、走行量が少なく、マシンの感触も充分につかめないままでの予選でした。どうなるか分からなかったんですが、最後(2セット目のアタック)はうまくいけましたね。石浦が僕につないでくれたおかげです、感謝しています(笑)」と、立川は“通常のポール獲得時のセリフ”を口にする上機嫌さを見せた。変則的な予選で今日は出番がなかった石浦も、「富士の近道を知っている立川さんに予選を走ってもらって良かったです(笑)」。

#38 LC500 立川&石浦は今季、開幕前のテストから開幕戦岡山にかけてはもうひとつの流れだった。しかし、開幕戦からその後の鈴鹿合同テストで良い方向性を向いてきた実感があると両ドライバーともに強調。去年も勝っている春の富士戦、その連覇に向けて手応えは増しつつあったようだ。ふたりのいつも以上に滑らかな口調からも、復調急なムードが伝わってくる。立川が自身のもつ最多レコードを23に更新したポールポジション、その位置から明日はジャスト1年ぶりとなる勝利を目指す。

予選上位はレクサス勢がかためた。2位は#6 WAKO'S 4CR LC500(大嶋和也&F.ローゼンクヴィスト/BS)、そして4~5位に#36 au TOM'S LC500(J.ロシター&関口雄飛/BS)と#39 DENSO KOBELCO SARD LC500(H.コバライネン&坪井翔/BS)がつけ、BS装着のLC500が1-2-4-5としている(なお、WECスパ戦との日程重複により、#36は中嶋一貴の代わりにロシターが、#39は小林可夢偉に代わって坪井が搭乗)。

日産勢首位は予選3位の#23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生&R.クインタレッリ/ミシュラン=MI)、ホンダ勢トップは同6位の#16 MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀&中嶋大祐/ヨコハマ=YH)。ホンダ勢苦境に見える予選のなか、元F1王者ジェンソン・バトンが乗り組む#100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴&J.バトン/BS)は開幕戦2位によるウエイトハンデも効いたのか、10位だった(予選アタックは山本が担当)。

GT300クラスは#55 ARTA BMW M6 GT3(高木真一&S.ウォーキンショー/BS)の高木がポールを獲得。高木にとっては13回目のポールで、これはGT300の最多タイ記録となっている(佐々木孝太に並んだ)。

昨年夏の富士戦を勝っている#55 BMWの高木&ウォーキンショー、シリーズタイトル奪取のためには得意コースのここでの大量得点を必須と考えており、それに向けてまずは最高のスタート位置を確保した。高木は「チームの総合力によるポール獲得です」と予選を振り返り、明日はもちろん勝利を狙うが「最低でも表彰台」と意気込む。

GT300クラスの予選2~6位は以下の通り。富士ではGT3マシン勢が強そうという下馬評のなか、JAF-GT規定車の#61 BRZが2位、マザーシャシー(MC)車の#2 ロータスEVORA MCが5位に食い込んできており、決勝の展開にも興味がもたれるところだ(予選1-3-4-6位はGT3勢)。

2位 #61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人&山内英輝/ダンロップ=DL)
3位 #65 LEON CVSTOS AMG(黒澤治樹&蒲生尚弥/BS)
4位 #0 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝&片岡龍也/YH)
5位 #2 シンティアム・アップル・ロータス(高橋一穂&加藤寛規/YH)
6位 #60 SYNTIUM LMcorsa RC F GT3(吉本大樹&宮田莉朋/YH)

決勝レースは明日(4日)の午後2時40分にパレードラップ開始予定。通常ラウンドよりも200km長い、500kmのレース距離(110周)で争われる。

《遠藤俊幸》

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