【SUPER GT 第1戦】GT300決勝…86 MC同士の熾烈なバトルを制し、UPGARAGEの中山友貴&小林崇志が優勝

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GT300クラス優勝の#18 UPGARAGE 86 MC。
  • GT300クラス優勝の#18 UPGARAGE 86 MC。
  • GT300クラスの表彰式(中央左が小林、右が中山)。
  • 決勝2位の#7 ポルシェ。
  • 決勝3位の#25 HOPPY 86 MC。。
  • 決勝4位の#65 メルセデス。
  • 決勝5位の#11 GT-R。
  • 決勝6位の#55 BMW。
  • ポール発進だった#88 ウラカン(決勝7位)。

8日に決勝レースが実施されたSUPER GTの今季開幕戦「OKAYAMA GT 300km RACE」。GT300クラスはレース後半、86 MC(マザーシャシー)同士の熾烈な首位攻防が展開されることとなり、これを制したUPGARAGE 86 MCの中山友貴&小林崇志が優勝を飾った。

岡山国際サーキットでの開幕戦、GT300クラスは77周で決着(混走のGT500クラスが300km、82周を終えた時点でレースが終わるため)。レース前半は4台のマシンによるトップ争いで順位が目まぐるしく変化するなど、GT500クラス同様、寒いコンディションでの熱い内容となったが、レース後半の優勝争いは「86 MC」(MCはマザーシャシーの略称)2台のバトルに集約されていった。

1台は、レース前半からトップ集団の一角に位置して奮戦していた予選5位の#25 HOPPY 86 MC(松井孝允&坪井翔/ヨコハマ=YH)。もう1台は、タイヤ無交換作戦をうまく機能させるなどして浮上してきた#18 UPGARAGE 86 MC(中山友貴&小林崇志/YH)である。

逃げる#25の松井を、#18 小林が追う。そして57周目、ついに#18 小林はトップの座を奪うことに成功。そのまま逃げ切って、#18 UPGARAGE 86 MCは予選9位からの逆転優勝を果たした。

中山は他陣営でのGT300チャンピオン獲得経験があるが、優勝は初めて。近年、ともに歩んできたUPGARAGE陣営との初優勝に、「個人としても、一緒にチームをつくってきたという意味でも、嬉しいです」との旨を語り、喜んだ。

「SRS-F(鈴鹿レーシングスクール・フォーミュラ)の同期生でもある小林選手の加入は、とても心強い。ただ、セットアップの見直しをしたりしている状況だったので、開幕戦は苦労するかな、と思っていました。予選でも天候に振り回されて9位でしたからね。でも、結果的に優勝することができ、本当に嬉しいです」

小林は昨季GT500に参戦、優勝もしていたが、今季はGT300に再参戦となった。「チームに声をかけていただいた時に思ったのは、(GT500優勝経験者である)自分を呼んで中山選手と組ませる、経験豊富な2人のコンビにするということは、勝たないといけない、それを強く思いました」。

前日の予選では雨に翻弄されて9位に終わり、「どうしようかな、と思いましたが、帰り道で中山選手と石田(誠)監督と話していて『タイヤ無交換やってみようか』ということになり、それがドンピシャでした。チームがいいクルマをつくってくれていましたし、ヨコハマさんのタイヤも無交換でも最後までプッシュできるタイヤでした」。

混戦のGT300クラスにおいても、このドライバーコンビは確かに強力。陣営も今季は体制を新たにする面もあるなど、着実に力を増している印象だ。今回の活躍で、チャンピオン争いに名乗りをあげたといってもいいだろう。この先も#18 UPGARAGE 86 MCの戦いには注視していきたい。

2位は終盤に素晴らしいペースでのポジションアップを見せた#7 D'station Porsche(藤井誠暢&S. ミューラー/YH)。#25 HOPPY 86 MCは最終的に3位だった。こちらの86 MCもタイヤ無交換だった模様だが、同じ無交換でも前半から激しいトップバトルの渦中にいた#25の方がタイヤ的に辛い面があったのかもしれない。

GT300クラス決勝4~6位は以下の通り。

4位 #65 LEON CVSTOS AMG(黒澤治樹&蒲生尚弥/ブリヂストン=BS)
5位 #11 GAINER TANAX GT-R(平中克幸&安田裕信/ダンロップ=DL)
6位 #55 ARTA BMW M6 GT3(高木真一&S. ウォーキンショー/BS)

ポール発進だった#88 マネパ ランボルギーニ GT3(平峰一貴&M. マッペリ/YH)は7位だった。前年王者 #0 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝&片岡龍也/YH)が8位。

次戦は恒例ゴールデンウイークの富士戦、「FUJI GT 500km RACE」は5月3~4日の開催だ。3月末の富士での合同テストのタイム動向を見る限り、富士では輸入車を中心とするGT3規定マシン勢が優位な雰囲気だが、いつもより長い決勝500km戦、長丁場でどういう展開が待つのか、興味尽きないところである。

《遠藤俊幸》

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