新東名、最高速度110km/h区間で初の死亡事故---車両3台関係の多重衝突

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最高速度が110km/hに引き上げられた静岡県掛川市内の新東名高速道路で車両3台の多重衝突事故が発生した。大型トラックの間でサンドイッチ状態となった乗用車が大破炎上し、運転者が焼死している。

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10日午後5時20分ごろ、静岡県掛川市内の新東名高速道路上り線を走行していた乗用車に対し、後ろから進行してきた大型トラックが追突する事故が起きた。乗用車は前方のトラックとの間に挟まれて大破炎上。運転者が死亡している。

静岡県警・高速隊によると、現場は掛川市原里付近で片側2車線の直線区間。第1車線を走行していた乗用車に対し、後続の大型トラックが追突。乗用車は弾みで前走する別の大型トラックに突っ込むなど、車両3台が関係する多重衝突に発展した。

2台の大型トラックに挟まれた乗用車は大破炎上。運転者は車外に脱出することができず、鎮火後に焼死体として発見されている。追突側のトラックも炎上したが、運転していた静岡市清水区内に在住する44歳の男にケガはなく、警察は自動車運転死傷行為処罰法違反(過失致死)の現行犯で逮捕している。

現場は昨年11月から乗用車などの最高速度が試験的に110km/hへ引き上げされた区間。最高速度引き上げ区間での死亡事故は今回が初のケースとなる。警察ではトラック側の前方不注視が事故につながったものとみて、事故発生の経緯を詳しく調べている。

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最高速度が引き上げられた区間での死亡事故は今回が初となるが、事故に関係した大型トラックの最高速度は従来と同様の80km/hに据え置きされており、速度に関しては無関係のようだ。

しかし、大型トラックやトレーラーが従来と同様の速度制限を受ける一方、中型までのトラックや乗用車は110km/hでの走行が認められているため、速度差の生じる車両同士が関係する重大事故の発生が懸念されている。

《石田真一》

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