マツダ 藤本常務「クロスオーバー系が台数成長支える」…第3四半期で営業増益に転換

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マツダの藤本哲也常務執行役員
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マツダが2月7日に発表した2018年3月期の第3四半期累計(4~12月期)連結決算は、営業利益が前年同期比5.1%増の1071億円となった。北米で苦戦したものの、中国や日本の販売が順調で第2四半期までの減益から増益に転じた。

通期の営業利益および純利益予想は据え置いている。第3四半期累計のグローバル販売は前年同期比2%増の118万6000台と、この期では過去最高となった。北米は3%減少したものの、好調な中国は8%増で同期では最高だった。『CX-8』を投入した日本も回復基調が続き、5%増加した。

為替は1ドル112円で、前年同期からは5円の円安だった。他通貨も含めた営業損益段階での為替変動による増益影響は315億円だった。売上高は8.5%増の2兆5479億円、純利益は6.2%増の849億円となった。

通期のグローバル販売計画は、中国を1万6000台上方修正の30万8000台(前期比6%増)としたが、北米と日本合計で同規模を下方修正し、全体では3%増の160万台を維持した。また、為替レートは1ドル111円の前提とし、従来比で1円円安に見直した。営業損益段階での為替変動による増益影響は408億円を見込んだ。

しかし、米国での販売費用増加や開発費の拡充などもあり、通期業績については営業利益1500億円(前期比19%増)、純利益1000億円(7%増)としている従来予想を据え置いた。売上高は3兆5000億円(9%増)と、従来比1500億円の増額に見直した。

記者会見した藤本哲也常務執行役員は、第3四半期累計業績について「北米でセダン系の販売が減少したものの、中国と日本での販売拡大でカバーした。クロスオーバー系の好調がグローバルでの台数成長を支えた」と評価した。また、収益を圧迫している米国については「セダン系インセンティブの増加に直面し、危機感と厳しさを感じている。来期は販売網の改革を含めてリセットし、きっちりした収益を出せるようにしたい」と強調した。

《池原照雄》

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