NY株一時1600ドル下げの続落、東証も592円安、純利益1兆円予想のホンダは81円高[新聞ウォッチ]

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2018年2月6日付

●陸自ヘリ民家に墜落、佐賀・神埼 隊員1人死亡(読売・1面)

●2万3000円割れ、世界同時株安の様相、米金利上昇引き金(読売・2面)

●日産中国1兆円投資へ、EV中心に製造・開発(読売・6面)

●下町ボブスレー平昌不採用(読売・35面)

●パナ4年ぶり増収予想(朝日・8面)

●燃料電池車4万台、目標達成は不可能、20年までに、インフラ未整備(東京・6面)

●三菱自株を売却、三菱重、立て直し資金捻出、グループ内に(日経・1面)

●ポルシェEV強化、22年までに8200億円投資(日経・17面)

●いすゞ、国内2工場効率化、生産ライン刷新に850億円(日経・17面)

●車販売、新興国で快走、スズキ、4~12月純利益最高、三菱は今期上振れ(日経・18面)

ひとくちコメント

佐賀県神埼市で陸上自衛隊の戦闘ヘリコプターが民家に墜落、気の毒にも隊員が死亡する事故が起きたこともショッキングな出来事だが、投資家らにとって、もっと気掛かりなのは、米長期金利の上昇をきっかけに、米国の株価が大きく下落、世界同時株安の様相を呈していることだろう。

直近のニュースとしては、2月5日の米ダウ工業株30種平均が3日続落し、前週末比1175ドル21セント安の2万4345ドル75セントと、2017年12月8日以来、ほぼ2カ月ぶりの安値で終えたという。しかも、下げ幅は史上最大で、相場が調整局面に入ったとの見方から売りが売りを呼び、ダウ平均の下げ幅は一時1600ドルに迫る場面もあったそうだ。

5日の東京株式市場でも日経平均は大幅続落し、今年最安値を付けて取引を終えている。きょうの各紙も、日経が1面トップで「米金利上昇、日経平均592円安、適温経済の持続試す」と大きく報じたほか,他紙も「世界同時株安の様相」(読売)、「米株安好景気なのに、金利上昇で不透明感」(朝日)、「東証終値592円安」(毎日)、「経済指標好調なのに株下落」(東京)などのタイトルで取り上げている。

終値が592円安となったのは昨年12月15日以来であり、下落幅は米大統領選の開票速報を受け919円安となった2016年11月9日以来、約1年3カ月ぶりの大きさとなったという。

もっとも、個別の銘柄をみると、自動車などの輸送機器関連では、トヨタ自動車が終値で125円安と下落したが、中国で2022年まで1兆円規模の投資計画を発表した日産自動車はわずか3.5円安。アジアなどの販売が好調で今期の業績を上方修正した三菱自動車も6円安、4~12月期の営業利益率が9.5%と業績が好調のスズキも58円安の微減。自動車関連では為替相場が1ドル109円台で推移したことも「今のところ影響は限定的」(三菱自動車・池谷光司副社長)と、小幅な値動きとなったようだ。

そんな中、先週末の決算発表で米国の法人税減税の影響を織り込み、純利益が過去最高の1兆円に上方修正したホンダは、81円高の3971円で終えている。さて、きょうはトヨタが第3四半期の決算を発表する予定だが、NY株の急落が東京株式市場にもどんな影響を与えるか注視したい。

《福田俊之》

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