国鉄型コンテナ貨車コキ50000形が引退 2018年3月「春のダイヤ改正」

鉄道 企業動向
2018年3月改正を機に2両が増備されるEF210形がけん引する自動車部品列車。
  • 2018年3月改正を機に2両が増備されるEF210形がけん引する自動車部品列車。

JR貨物は12月15日、ダイヤ改正を2018年3月17日に実施すると発表した。鉄道へのモーダルシフトを加速させるため、中長距離のコンテナ列車の新設や輸送力の増強などを行なう。

■関西~東北間のコンテナ列車を新設

コンテナ列車では、おもに大手特積事業者を対象に、関西~東北(仙台地区)間に20両編成・100個積(12ft換算)の列車を新設する。

時刻は、吹田貨物ターミナル22時14分発~陸前山王12時10分着、陸前山王23時06分発~吹田貨物ターミナル15時44分着で、陸前山王駅(宮城県多賀城市)からは仙台臨海鉄道に乗り入れ、仙台港駅(仙台市宮城野区)まで直通する。

また、需要が多い京浜地区から九州地方へのコンテナ列車で輸送力が増強され、東京貨物ターミナル発福岡貨物ターミナル行きの3本では、積載個数が東京貨物ターミナル→福岡貨物ターミナル間で15個、川崎貨物→福岡貨物ターミナル間で10個増える(いずれも12ft換算)。

主要都市間を結ぶ既存のコンテナ列車では、東北地方発の2本、関東地方発の2本、東海地方発の1本を速達化する。このなかで、隅田川発金沢貨物ターミナル行きでは4時間以上の短縮が図られる。

■九州~関東間で自動車部品の直行輸送力を増強

一方、大手自動車メーカーからの需要に対応して運行されている自動車部品列車では、北九州貨物ターミナル~相模貨物間の直行輸送力を増強する。

これは、福岡貨物ターミナル~倉賀野間や東京貨物ターミナル~福岡貨物ターミナル間で3本運行されているコンテナ列車を利用するもので、北九州貨物ターミナル→相模貨物間では45個、相模貨物→北九州貨物ターミナル間では35個の直行輸送力を新設する(いずれも12ft換算)。

■コンテナ貨車がすべて100km/h以上対応に

より安定的で高品質な輸送を行なうための、機関車やコンテナ貨車、コンテナの新造も行なわれる。

機関車では、高速・重けん引に対応したEF210形直流電気機関車を2両、非電化区間でのけん引や駅構内入換えに対応したDD200形ディーゼル機関車を1両、駅構内入換えに対応したHD300形ハイブリッド機関車を3両新造する。

コンテナ用貨車では、40.7t積みで最高速度110km/hに対応したコキ107形を442両新造し、国鉄時代の1971年から使用されていたコキ50000形を淘汰する。これによりJR貨物のコンテナ用貨車は、すべて100km/h以上の走行に対応したものになる。

コンテナでは、両側開きタイプの19D形式を2600個、妻側開きタイプの19G形式を1400個新造する。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集