ノーベル賞の温泉?! 大村智教授がオーナー…武田乃里白山の湯 国道20号

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武田乃里白山温泉
  • 武田乃里白山温泉
  • 武田乃里白山温泉
  • 韮崎大村美術館も同じ敷地に。
  • 美術館のエントランスには大村先生の銅像が。
  • 釜無川上流からの富士山はシルエットの均整がとれていて、一見の価値ありだ。
  • 武田乃里白山温泉
  • 周辺の柿畑。まさに収穫の時を迎えようとしていた。この地域の柿は、百目柿という大きな渋柿も多い。干して干し柿にして食べる。露天風呂では干し柿の作り方についての意見交換をしている人もいた。
  • 美術館ではなく白山温泉の待合室もミニ美術館のような雰囲気。

秋本番といった雰囲気になった。山梨県韮崎市「武田乃里白山の湯」は、これからのドライブシーズンに立ち寄りたい温泉だ。

八ヶ岳と南アルプスの間の谷間を走る国道20号線。この旧甲州街道沿いの甲府から諏訪にかけてのエリアは、あたりに個性豊かな温泉が多いエリアだ。距離的にはクルマで10分か15分程度のところでも、まったく個性の異なる温泉もあるほどで、信州へ向かう際、中央道ではなく、国道20号を走りたくなってしまう温泉ファンも多い。

「武田乃里白山温泉」は2015年にノーベル医学賞・生理学賞を受賞した大村智教授がオーナーを務める温泉施設で、同じく自身のコレクションを納めた韮崎大村美術館とともにある温泉施設として受賞後に話題になった。

諏訪方面から国道20号を東に走り、山梨県に入って北斗市から韮崎市に入ってしばらくして円野郵便局前という信号を右側に入る道があり、それをしばらく走ったさらに右手山側に入った場所に、韮崎大村美術館とともに武田乃里白山温泉はある。

そもそもこのエリアはお天気が良ければ、バックミラーに勇壮な八ヶ岳が、ぞして前方には左右に均整の取れたフォルムで富士山を眺めながらドライブを楽しめる地域だ。温泉を抜きにしても、こんな車窓を満喫していただきたいエリアなのである。

かけ流しの温泉は源泉温度が45.5度。毎分220リットルというので、決して大きくはない施設であることも考えると、かなり贅沢な温泉を楽しむことができる。ナトリウムー塩化物・炭酸水素塩泉は低張性の弱アルカリ性の温泉で、ゆっくりと入浴を楽しめ、体もぽかぽかと温まるいわゆる「美人湯」。香りも申し分ない温泉で、入浴の前後でも掛け湯があるのも温泉好きにはうれしいところだ。男湯だと浴室からも八ヶ岳が拝め、常ににぎわっている。

入浴中、近所に住んでいるという男性に話しかけられた。「いつもここは利用させてもらってるよ。大村先生もノーベル賞取られたからね。ご利益がありそうじゃんね」とごきげんの様子。大村先生も温泉も地域の人に愛されているのがよくわかる。

《中込健太郎》

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