ルノーは10月2日、世界の全工場について今後、デジタル化とコネクテッド化を進める計画を発表した。
たとえば、すべてのルノーの工場には、従業員が自分のスマートフォンから休暇や工場閉鎖、研修など必要なすべての情報にアクセスできるWi-Fi環境と専用アプリが導入される予定。これは、ルノーの工場の生産性を引き上げるのが目的となる。
また、一部工場の管理職に導入しているタブレット端末を、2017年末までに13の工場に拡大展開する予定。生産と品質に関するデータにリアルタイムでアクセスでき、生産ラインで問題が起きた際、解決スピードを速めていく。
一方、スペイン、フランス、ブラジルの3工場には、従業員の研修に、バーチャルトレーニングを導入。訓練コースの開発や更新にかかる時間を短縮し、研修自体の効率性も高めている。
さらに、フランス工場に取り入れている予測メンテナンスを、スペインやポルトガルなどの工場にも拡大する計画。これは専用ソフトウェアを使用して、生産設備を遠隔監視。機械に関するすべてのデータをリアルタイムで表示する。これにより、生産に影響を与える可能性のある設備の故障を予測。エンジニアは、タブレット端末で故障予測の警告を受信し、実際に故障が起きる前にメンテナンスを行う。これにより、生産停止が回避され、生産システムの競争力を引き上げることが可能になる。