水上駅のデゴイチ修復プロジェクトが始動…上越路の旧型電機修復も視野に

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200万円を目標に、クラウドファンディングによる資金調達が進むD51 745の修復整備プロジェクト。
  • 200万円を目標に、クラウドファンディングによる資金調達が進むD51 745の修復整備プロジェクト。
  • 第2の目標として、上越線にゆかりのある電気機関車EF16形の修復も進めたいとしている。

「SLみなかみプロジェクト」は、水上駅のSL転車台広場に保存されている「デゴイチ」こと、D51形蒸気機関車745号機(D51 745)を補修整備するためのインターネット募金(クラウドファンディング)を募っている。

同機は、1943年に日本車輌製造名古屋工場で製造された。宇都宮機関区や高崎第一機関区などに配置され、東北本線や八高線、信越本線などで活躍したが、1970年9月に廃車された。

廃車後は、準鉄道記念物に指定され、国鉄高崎鉄道管理局前や上越新幹線上毛高原駅前(群馬県みなかみ町)で保存されていたが、2011年には現在地に移設されていた。

引退から50年近くが経ったことから、塗装の剥離などの荒廃が進んでおり、「SLみなかみプロジェクト」では7月から、全面塗り替えのための資金調達を開始した。

D51 745の塗り替えを含む事業全体の費用は、およそ1000万円と見込んでいるが、このうち400万円はみなかみ町からの補助金で賄われるため、残る600万円が資金調達の最終目標額となる。

今回は第1段階として、そのうちの200万円を募っている。9月30日には塗り替え後の御披露目式が行なわれる予定。

また、D51 745の塗り替えが完了した場合は、第2の目標として、道の駅水紀行館(群馬県みなかみ町)に保存されている、EF16形電気機関車の修繕に取りかかりたいとしている。こちらは500万円ほどが見込まれている。

同機は、かつて上越線水上~石打(いしうち)間で補助機関車として活躍していた電気機関車で、28号機が唯一の生き残りとして保存されている。

募金の申込みは、クラウンドファンディングサイト「ふるさとチョイス」で受け付けている。締切は8月31日。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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