【INDYCAR 第12戦】ニューガーデンがトロント戦を制して今季2勝目…佐藤琢磨は展開向かず16位

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トロント戦を制したジョセフ・ニューガーデン。
  • トロント戦を制したジョセフ・ニューガーデン。
  • ジョセフ・ニューガーデンが今季2勝目を飾った。
  • #2 ニューガーデンが優勝(右後方 #98 ロッシは2位)。
  • 左から2位ロッシ、優勝ニューガーデン、3位ヒンチクリフ。
  • 決勝3位の#5 ヒンチクリフ。
  • #1 パジェノー、#3 カストロネベスらは展開の不運に泣いた。
  • #26 佐藤琢磨は決勝16位。
  • 厳しい戦いが続く琢磨。この先、いい流れを引き寄せることができるか。

インディカー・シリーズ第12戦の決勝レースが現地16日、カナダのトロント(市街地コース)で行なわれ、ジョセフ・ニューガーデンが今季2勝目を達成した。佐藤琢磨は展開的な不運に見舞われるなどして決勝16位。

給油面でピットストップ2回が原則となるトロント市街地戦は、その最初のピットストップ時期に思わぬかたちで明暗が交錯する流れとなった。

1回目のピットストップ時期に入っていたタイミングでコース上のアクシデントがあり、これによってフルコースイエロー(全車隊列スロー走行)に。既にピットストップを終えていたマシンと、もう少しあとで入ろうとしていたマシンとで運、不運が分かれたのである。

基本的にツイてなかったのは“未ピット組”。上位陣ではトップを走っていたエリオ・カストロネベス(#3 Team Penske/シボレー)やポール発進だったシモン・パジェノー(#1 Team Penske/シボレー)らがここで大きくポジションを下げるかたちになった。

一方でラッキー(好判断)だったのは、4番手を走っていたジョセフ・ニューガーデン(#2 Team Penske/シボレー)。彼はピットロードが一時閉鎖されるフルコースイエロー発令の寸前に、そこに滑りこむことができた。ひと足ちがえばカストロネベスらと同様のアンラッキーに見舞われていただろうと思われる状況のなか、ニューガーデンはトップ浮上を果たすこととなる。

ニューガーデンはそのままレース中盤~後半を支配し、今季2勝目を達成。「1回目も、そして2回目もピットからのコール(ピットイン指示)が素晴らしいタイミングだった。チームと僕のエンジニア、ティム・シンドリックに感謝したい。そしてレースをしっかりコントロールできた。マシンもとても速かった」。運もあったが、マシンの仕上がりも良く、先頭に出てからのニューガーデンのレースマネージメントも見事だった。

決勝2位はアレクサンダー・ロッシ(#98 Andretti Herta Autosport w/Curb-Agajanian/ホンダ)。3位ジェームズ・ヒンチクリフ(#5 Schmidt Peterson Motorsports/ホンダ)、4位マルコ・アンドレッティ(#27 Andretti Autosport/ホンダ)とホンダ勢が2-3-4位を占めた。パジェノーは5位、カストロネベスは8位。

予選10位だった佐藤琢磨(#26 Andretti Autosport/ホンダ)はレース序盤、7番手を走行。調子はいいように見えたが、彼もカストロネベスらと同様のアンラッキーを被り大幅ポジションダウン。その後に接触で緊急ピットを強いられたこともあり、上位復帰ならず16位でレースを終えた。

佐藤琢磨のコメント
「今日のレース展開にはガッカリしています。スタートは良く、いくつかポジションを上げることができました。(1回目のピット時期に出たフルコース)イエローが終わりグリーンになった直後、ターン3の入り口でアウト側を走り、ターン4でスペンサー・ピゴット(#20 Ed Carpenter Racing/シボレー)のイン側に並びました。こちらには行き場が全くない状況だったのに彼が寄せて来たことで2台は絡み合い、自分のタイヤがパンクしてしまいました。追い上げてライバルたちをパスすることにもトライしましたが、その後のレースではイエローも出なかったため、それも叶いませんでしたね。マシンが本当に速かっただけに大変残念です。今日のレースペースでみれば、トップに近い速さがあったと思います。それだけに悔しいと感じています」

ドライバーズチャンピオン争いでは今回10位のスコット・ディクソン(#9 Chip Ganassi Racing/ホンダ)が423点で依然首位をキープ。これをペンスキー(Penske)勢の3人が23点差圏内の僅差で追っている(カストロネベス420点、パジェノー404点、ニューガーデン400点)。

琢磨は351点でランク7位。残り5戦で首位と72点差、通常の1.5勝分のビハインドだ。厳しいことは間違いないが、まだ諦める位置でもない。次戦第13戦はアメリカに戻り、現地30日決勝のミッドオハイオ(ロードコース)戦。なんとか、いい流れを引き寄せてほしいところだ。

《遠藤俊幸》

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