コネクトカーのセキュリティ新技術を発表、独ATS

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独ATSのコネクトカーのセキュリティ新技術(イメージ)
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ドイツに本拠を置くATSアドバンストテレマティックシステムズ社は6月14日、コネクテッドカー向けソフトウェアの無線更新に、Uptaneセキュリティフレームワークを統合させるセキュリティ新技術を発表した。

Uptaneは、自動車向けソフトウェアの無線更新におけるセキュリティの標準確立を目指して、ニューヨーク大学タンドン工科校やミシガン大学交通研究所などが参加している共同研究プロジェクト。米国の道路を走る車の78%をカバーする自動車メーカー、サプライヤー、官公庁との協議の上で策定された。

Uptaneは、既存のITシステムにおけるソフトウェア無線更新のフレームワークをベースに構築。コネクテッドカーに特化したソフトウェアアップデートシステムに対するすべての一般的な攻撃を緩和することを目的にしている。Uptaneは、米国国土安全保障省が立ち上げ、資金面での支援を行う。

Uptaneは、攻撃者が車両の安全にとって重要なシステムに直接アクセスできる場合においても、攻撃を緩和するように設計。その結果、インフラに対する攻撃の影響は、攻撃を直接受けた特定のコンポーネントのみに抑制されるため、車両全体の安全性を脅かすことがない。また、複数の侵入が同時に発生した場合においても、車両のソフトウェアに与える影響は軽微なものとなるか、まったく影響を与えないという。

同社のArthur Taylorチーフテクノロジストは、「Uptaneは、コネクテッドカー向けアップデートへの攻撃に対する防御手段となる現在利用可能なセキュリティフレームワークの中で、もっとも包括的なもの。またUptaneは、すべてのECUに最高レベルのセキュリティを提供する。Uptaneとともに、業界全体の新たなセキュリティ基準を確立していく」と述べている。

《森脇稔》

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