【スーパーフォーミュラ 富士テスト】今季注目株のガスリー、またもホンダ勢トップで初日全体2番手タイム

モータースポーツ/エンタメ モータースポーツ
#15 ガスリーは初日2番手タイムをマーク(ホンダ勢トップ)。
  • #15 ガスリーは初日2番手タイムをマーク(ホンダ勢トップ)。
  • #15 ガスリーは初日2番手タイムをマーク(ホンダ勢トップ)。
  • #15 ガスリーは初日2番手タイムをマーク(ホンダ勢トップ)。
  • #36 オリベイラが初日の一番時計。
  • #2 石浦宏明は3番手タイム。
  • 不在の国本に代わって立川祐路監督(#1)が出走。
  • #16 山本尚貴は4番手タイム。
  • 雨の中、多くのファンがピットウォークに参加。

全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)の今季第2回公式合同テストが31日、富士スピードウェイで始まった。次期F1候補生、レッドブルJr.ドライバーのピエール・ガスリーがホンダ勢トップで全体2番手となるタイムをマークし、前回の鈴鹿テストに続き存在感を示している。

開幕前最終となる2日間の公式合同テスト。天気予報を考慮して前日(30日)の段階で初日の走行時間を拡大する措置がとられたため、この日は午前午後で合計5時間の走行セッションが設けられることとなった。

天候は予報通り、曇りから雨へ。午前のセッションの残り30分ほどから雨が落ち始め、セッション終了時には本降りへと転じる。このため、ドライ路面で走れたのは午前セッションの約2時間半という状況だった(午後の2時間は完全ウエット)。

富士のピットには今シーズンを戦う11チーム・計19台のマシンが揃ったが、今回はレギュラードライバーの欠場が少なくない。これは4月1~2日にイタリアのモンツァで世界耐久選手権(WEC)のプロローグテストがあり、4月1日にはフォーミュラEのメキシコ戦も開催されるからで、A.ロッテラー、中嶋一貴、小林可夢偉、国本雄資、F.ローゼンクヴィストらのマシンにはそれぞれ代走が立てられた。2016年王者・国本に代わっては、セルモインギングの立川祐路監督(SUPER GTでは現役第一線)が“代走オレ”という格好でマシンに乗り組んでいる。

一番時計をマークしたのはロッテラーの代走、#36 J-P.デ.オリベイラ(VANTELIN TEAM TOM'S/エンジンはトヨタ)。今季はレギュラーシートを失っているオリベイラだが、去年の富士戦ウイナーでもある2010年チャンピオンは1分22秒122をマークし、さすがの速さを見せつけた。これでトムスの36号車は3月上旬の前回鈴鹿テストから3日連続の首位というかたちになっている(鈴鹿ファン感謝デーのテストセッションを含めると4日連続首位)。トムスチームの仕上がりの良さが窺えるところだ。

そして、ホンダ勢トップを鈴鹿テストから3日連続でキープしたのが新人の#15 P.ガスリー(TEAM MUGEN/ホンダ)。しかも全体順位は4位、3位と来て、この日は2位につけた(1分22秒253)。テストでのベストタイム順位は必ずしも“戦況”を正確に反映するものではないが、ガスリーが初コースでも高いスピードレンジにすぐに対応可能な能力を発揮していることは確かである。

コースアウトしてストップ、赤旗中断の原因となる場面も複数回あったガスリー。だが、常にタイミングモニターの上位に位置し続けており、ポテンシャルの高さと同時に前年GP2(現FIA-F2)チャンピオンにしてF1候補生らしい“勝負強さ”のようなものも印象づける内容だった。そして午後の雨でも、午前のドライ同様に好順位かつ好内容。

#15 ピエール・ガスリーのコメント
「今日も(鈴鹿テストと同じく)いい一日になったよ。自信をもつことができたし、いろいろと試すこともできた。鈴鹿とは(コース特性の違いによって)ダウンフォース量が変わっているから、マシンはまったく違うフィーリングになっていて、そこも実に興味深かった。もちろん、まだ僕は毎ラップ何かを学んでいる状況でもあり、このままチームと一緒に努力し続ける必要はあるけれど、とてもコンペティティブな状態で開幕に迎えると思う。実戦がとても楽しみだ」

鈴鹿でも富士でも速くて手応えしっかりのガスリー、いよいよ旋風が本格化しそうな気配充分である。観る方にも開幕戦鈴鹿(4月23日決勝)が一層楽しみになってきた。

富士テスト初日の全体3番手タイムは15年王者の#2 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING/トヨタ)で1分22秒595。4位には13年王者でガスリーの僚友#16 山本尚貴(TEAM MUGEN/ホンダ)が続いたが、山本は午後の雨のセッションで終盤、クラッシュを喫してマシンにダメージを負ってしまったことが気になる材料だ。5位は新人の#20 J.マーデンボロー(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL/トヨタ)。8台が1分22秒台の快速時計をマークしている。

なお、午後のウエットコンディションにおけるトップタイムは#19 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL/トヨタ)が記録した1分48秒988だった。

SF富士テストは明日(4月1日)までの予定。入場料金は高校生以上が税込1000円、保護者同伴の中学生以下は無料(駐車料無料。年間シリーズパドックパス所持者等は入場無料、他にもゴールド免許割引等の設定あり)。

なお、天候状況を鑑みて新たに発表された4月1日の走行スケジュールは11~12時と14~16時の計3時間となっている(当日の天候状況によっては再変更等が生じる可能性もある)。

《遠藤俊幸》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集