開催規模はそれほど大きくはないものの、「バンコク国際モーターショー」(バンコクモーターショー)への出展ブランド数は年々増え続けている。主催者の発表によれば、今年は30以上の自動車系主要ブランドと12のオートバイブランドが出展。出展メーカー数ではもはや東京を凌駕する勢いだ。
会場に入ってまず感じるのが、やはり出展ブランド数の多さだ。アジアではその年の最も早い時期に開催される国際モーターショーということもあってか、東京に出展していないブランドも勢揃いしている。ボルボやランボルギーニ、シボレー、マセラティ、ロールスロイスの他、日本では展開していない韓国のヒュンダイやキア、サンヨン、インドのタタなども出展していた。
一方で東京には出展していたフランスのルノーやシトロエン、プジョー、イタリアのフィアットやアルファロメオ、そして驚いたことにフォルクスワーゲンが出展していなかった。
今回のバンコクモーターショーで特に注目すべきは、日本では未発表の「アジア・プレミア」として公開される車種が目白押しであることだ。ホンダは昨年、北米で発表した新型『CR-V』を出展。日本で発売が決定している『シビック』もいち早く出展されている。
スバルは新型『インプレッサ』をASEAN地域で初出展。会場には2リットルエンジン搭載車が参考出展されていた。トヨタはASEAN地域で人気が高い4ドアセダン『ヴィオス』のマイナーチェンジモデルの他、『CH-R』も発表予定とされる。日産はこれまでタイで展開していなかった『ノート』をエコカーとして出展した。
欧米系では、メルセデスベンツが『Eクラスクーペ』をアジア初公開したことに注目が集まる。展示されていたのは排気量2.0リットルの4気筒ターボエンジンを積む「E300」だった。
アウディは、昨年のジュネーブショーでデビューした小型SUV『Q2』をアジアで最も早く出展した。BMWは日本でも発表済みの新型『5シリーズ』を発表し、ボルボは『XC90』や『S90』など、主に富裕層を狙った高級グレードのラインナップを充実させていた。