ボッシュ、交通状況を自己判断する自動運転用オンボードコンピュータ開発へ

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テスラ モデルSをベースにした自動運転開発車両
  • テスラ モデルSをベースにした自動運転開発車両

ボッシュは、3月15-16日にベルリンで開催した国際カンファレンス「Bosch Connected World 2017」で、人工知能(AI)搭載の自動運転車両用オンボードコンピュータを発表した。

ボッシュの開発しているAI対応オンボードコンピュータは、複雑な交通状況でも、また車両にとって初体験の状況でも、自動運転車両を安全に誘導できると期待されている。現在、車両がセンサーで周囲の状況をモニターできるところまで来ており、次はAIを利用して、把握した状況を車両が解釈し、他の道路利用者の次の振る舞いを予測可能にするという。

ボッシュのAIオンボードコンピュータは歩行者や自転車を識別できるほか、自動運転車両が周囲の状況を評価、判断するのサポートする。ウインカーを点灯した車両は車線変更する可能性が高いなど、一般的なドライバーのさまざまな思考をAIに取り入れ、複雑な交通状況を認識、評価。それに応じて自車の動きをコントロールする。走行中に学習した全データは人工ニューラルネットワーク(人工神経回路網)に蓄積。専門家が蓄積された知識をラボで解析して正確さをチェックし、路上テストを行った後、人工的に生成された知識構造を別のAIオンボードコンピュータにコピーし、アップデートしていく。

AIのベースとなるオンボードコンピュータ開発では、米国の半導体大手Nvidia社と協力。機械学習の手法で生成したアルゴリズムを搭載したチップの供給を受け、遅くとも2020年代初頭にAIオンボードコンピュータを量産化する計画だ。

《纐纈敏也@DAYS》

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