ヤマハ発動機は、空冷110ccエンジンを搭載した同社初のアフリカ向け戦略モデル『クラックス レヴ』を4月から発売、以降、中米・カリブ諸国へ順次導入すると発表した。
クラックス レヴは徹底した現地調査のもと、同社がアフリカ向けに初めて開発した戦略車。次世代ベーシックストリートモデルとして、各国の交通環境や業務用途を配慮した設計を織り込んだ。BLUE COREエンジンによる優れた燃費性能や快適なタンデム走行をサポートするフラットシート、積載性に優れたリアキャリアなど、実用性の高さが特徴。キックスタート式のスポークホイール仕様とセル付キャストホイール仕様の2種類を設定する。価格(販売国によって異なる)は約900米ドル(約10万円)。
アフリカおよび中米・カリブ諸国の二輪車市場は360万台規模で推移しており、その約半数がバイクタクシーで使われる100~150ccモデルだ。現行の「クラックス」はもともとインド向けに開発したモデルだが、2000年代初頭からアフリカや中米・カリブ諸国に導入。アフリカではバイクタクシー用途、中米・カリブ諸国ではエントリーコミューターやデリバリー用途で高い支持を得ている。近年、バイクタクシーやデリバリー需要のさらなる伸長が見込まれ、現地ユーザーから「燃費性」「価格」「品質・耐久性」を満たす新モデルの登場が期待されていた。
生産は主にインドの生産拠点 インディア ヤマハモーターで行うが、ナイジェリア生産拠点 セファオ ヤマハ モーター ナイジェリアにおいても、同モデルの現地生産を2017年内に予定している。