トヨタ、新型パワートレインで優れた走行性能と高い環境性能の両立を

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新型パワートレーンについて説明するパワートレーンカンパニーの水島寿之専務役員(右)と岸宏尚常務役員
  • 新型パワートレーンについて説明するパワートレーンカンパニーの水島寿之専務役員(右)と岸宏尚常務役員
  • 新型2.5Lガソリンエンジン
  • 新型パワーコントロールユニット
  • 新型FR用10速オートマチックトランスミッション
  • 新型ハイブリッドシステム

トヨタ自動車は12月6日、新型パワートレインについての説明会を開催した。その中で水島寿之専務役員は「トヨタの走りを変えるために、『ダイレクト&スムーズ』をテーマに優れた走行性能と高い環境性能の両立を目指した」と話した。

走行性能の面では、トルク向上、高応答化、ロックアップ領域拡大、多段化、変速制御進化を図り、「スムースな思い通りの発進、ドライバーの意のままに反応するリニアな走り、リズムカルで心地よい加速というように、ドライバーの思い通りの走りを実現した」と岸宏尚常務役員。

また、環境性能の面では、エンジンやトランスミッションの効率向上を最大限に追求。具体的には、エンジンで冷却損失、排気損失、ポンプ損失、機械損失を減らし、熱効率の向上を、一方トランスミッションで機械損失を減らして伝達効率の向上を図った。

ちなみに、新開発の2.5リットル・ガソリン車用エンジンとハイブリッド車用エンジンは、それぞれ世界トップレベルの熱効率40%と41%を達成している。

この結果、新型パワートレインは動力性能で約10%向上し、燃費については約20%も向上しているそうだ。ただ、これはパワートレインによる寄与分で、車両搭載時は空力性能、軽量化など車両トータルでの進化により、さらに動力性能と燃費の向上を図ることができるという。

「市場の大多数を占める自動車は従来型エンジン車であり、今後も長い間、化石燃料は自動車用燃料として使い続けられる。従来型パワートレインの技術開発は、CO2排出量削減に向けて『確実・着実・現実的で、実行効果が期待される取り組み』であると、トヨタでは考えている」と水島専務役員は強調していた。

《山田清志》

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