【新聞ウォッチ】相次ぐ高齢運転者の交通死亡事故---急がれる防止対策の強化

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【新聞ウォッチ】相次ぐ高齢運転者の交通死亡事故---急がれる防止対策の強化
  • 【新聞ウォッチ】相次ぐ高齢運転者の交通死亡事故---急がれる防止対策の強化
気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。


2016年11月15日付

●トランプ相場、円安・株高、現実路線へ期待感、NY円、108円半ば(読売・11面)

●自動運転国挙げて公道実験、首都高など300キロ区間、デジタル地図有効性検証、来年9月から(読売・38面) 

●米大型車再び人気、原油安背景、日本メーカー増産(朝日・9面)

●トランプ氏日本車やり玉摩擦起こす懸念も(朝日・9面)

●米自動車部品大手、サムスンが買収へ、8600億円(毎日・6面)

●TPP米抜き発効も、「中国包囲網」崩れる恐れ(産経・1面)

●主張、重大交通事故、制度強化で高齢者を守れ(産経・2面)

●「錆止め不十分」米で集団訴訟、トヨタ、3600億円で和解(産経・10面)

●博多陥没道路けさ通行再開(東京・31面)

●昭シェル株取得、出光が再延期、創業家との協議も遅れ(日経・13面)

●スズキ、インドに職業訓練校(日経・13面)

●ホンダ、専門店を倍増、中大型二輪に的、収益改善(日経・15面)

●鉄道車両メーカー、ディーゼルに照準(日経・17面)

●電通、純利益2%減、モーターショーの反動で、今期(日経・19面)

●新製品チェックアップ、ミニバン(日経・37面)


ひとくちコメント

高齢者が運転する重大な交通事故が相次ぎ、運転操作を誤れば、クルマが“走る凶器”になることを改めて思い知らされた。

10月末には横浜市で軽トラックを運転していた87歳の男性が小学1年の男児をはねて死亡させた後も、関東近郊では高齢者運転による交通事故が先週末から14日まで5日連続8件も発生。このうち7件は死亡事故だったそうだ。

東京・立川市の病院では83歳の女性が運転する車が“暴走”のうえ、2人の歩行者を死亡させた。ドライバーがアクセルとブレーキを踏み間違えたのが原因だという。その女性は今年5月には、無事故無違反の「優良運転者」として免許を更新。認知症のチェックもパスしたそうだが、1984年に取得後は、ほぼペーパードライバーだったそうだ。

きょうの産経の社説「主張」でも「悲惨な交通事故が続いている」として「被害者が気の毒であることはもちろん、事故は加害者やその家族にとっても悲劇である。高齢運転者を守るためにも、免許返納の制度強化など、仕組みを見直すことが急務である」と伝えている。もっともな指摘である。

社説によれば、現行の道路交通法では、75歳以上の後期高齢者には免許更新時に認知機能検査を行い「認知症の恐れがある」とされても、交通違反がなければ免許の取り消しとはならない。来年3月の改正道交法ではこの場合、医師の診断が義務づけられ、認知症と診断されれば免許停止か取り消しとなる。

だが、高齢者の事故原因は認知症だけではない。産経の主張では「人間、誰でも年齢を重ねれば判断力や運動能力は低下する。判断力を欠けば、自身の能力低下に気づくこともできない。認知症に限ることなく、免許更新時に運転適応能力を診断する機会は必要であり、これに応じた免許の強制返納の仕組みも検討すべきだろう」と訴えている。

また、「自動車メーカーは自動運転の新技術を開発しているが、この実用化をただ待つわけにはいかない。事故はまた今日、明日にも起きる可能性がある」と伝えている。

たしかに、公共機関の乗り物が少なく、生活の足としてクルマに頼らなければならない地域もあるが、運転者の年齢に関係なく、クルマはうっかりミスで重大事故につながる。最近は運転操作が比較的簡単で免許を取得しやすくするために「オートマ車」限定の免許もある。

だが、運動機能が低下する高齢者にはむしろマニュアル車のほうがボケ防止には有効かもしれない。左足でクラッチを踏んでギアチェンジするマニュアル車の操作は反応が鈍ければ“エンスト”を伴うので慎重かつ神経を使う。その操作ができる人ならばアクセルとブレーキを踏み間違えるようなうっかりミスは減る可能性もある。
《福田俊之》

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