オーストラリアのメルボルンで5日間にわたって開催された第23回ITS世界会議2016が、14日閉幕した。今回は自動運転やビッグデータなどに加え、『スマートシティ』をテーマの下、当初目標を大きく上回る世界73カ国から1万1496人が参加する結果を残すこととなった。
ITS世界会議がオーストラリアで開催されたのは、2001年にシドニーで第8回が開催されたのに続く2回目。15年ぶりの開催となった。その間、時代と共に技術革新が進む中、メルボルンでは住みやすい都市と地域社会を強化する『スマートシティ』への取り組みが重視された。それはメルボルンが「世界でもっとも住みやすい都市」として過去に何度も評価されているからだ。
ITSオーストラリアの委員長であるブライアン・ニーガス氏は閉会式で、「我々は7000人が参加すると思っていたが、世界中からそれを大きく超える1万1400人以上が会議に出席したことを喜んでいる」と挨拶。
そして、「ITSは非常に多様な産業であり、73カ国から訪れた参加者たちによる多くの新製品、新たな協力や世界初の革新等が発表されるのを見ることができたことは大変素晴らしい。これらは、最新テクノロジー・プラットフォームを使ったデモンストレーションとして体験することもできたわけで、参加者はそこで得た素晴らしいアイディアを自国へ持ち帰り、革新的な解決へとつながっていくことを期待したい」と述べた。
次回の第24回ITS世界会議はカナダのモントリオールで、2017年10月29日~11月2日の日程で開催される。2017年はモントリオール市として375年目を迎える中、カナダにとっては建国から150年、万国博覧会開催から50年の記念すべき年となる。