ベル・ヘリコプター(テキストロン)のブースには、2機種のティルトローター機のモデルが展示されていた。ひとつは日本も導入を決めており、何かと話題の「V-22オスプレイ」、もうひとつはアメリカ陸軍が調達を決めて開発が進められている「V-280バロー」だ。
V-280バローは陸軍の要求仕様に沿って開発が進められているもので、機体の規模や想定される用途は中型ヘリコプター「H-60ブラックホーク」に近いものとなっている。オスプレイは大量の物資を輸送する任務が主体なのに対し、バローは人員輸送が主体。両側にスライド式のドアを備えており、搭乗している兵員を短時間で降機させる能力を特長としている。
日本では根拠の無い危険論でオスプレイを忌避する動きもみられるが、アメリカにおいてはオスプレイはもちろん、ティルトローター機やその技術も危険視されておらず、V-280バローのような新機種の開発も進められている。「H-60系ヘリコプターと同様に任務に投入できるティルトローターの後継機」ということになれば、将来的にはバローを日本でも導入することがあるかもしれない。