【北京モーターショー16】奇瑞汽車グループ、スポーティなイメージで若者にアピール

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奇瑞 FV2030コンセプト
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コンセプトカーと市販モデルを問わずSUVばかりが目立っていたなかで、スポーティさを前面に打ち出していたのが奇瑞汽車(CHERY)だ。中国地場ブランドのなかでも中核の奇瑞汽車は新しいスローガンも発表し、若い世代にアピールする姿勢を鮮明にした。

奇瑞汽車はモーターショー開幕に合わせ、新しいブランド・スローガン「”FUN TO DRIVE”/精彩無限」を発表。これとともに公開されたのが、まるでダカール・レーサーのようなシルエットを持つスタイリッシュなクーペSUVコンセプト『FV2030』だ。

FV2030はブランドの新しいスローガンと、現在採用しているデザインテーマに基づいてデザインされたスタディモデル。次世代の量産モデルを予告するものではない。このため各部の提案は非現実的だが、ステアリング上部を透明ディスプレイにして、ここにメーターを表示するなど興味深いアイデアが盛り込まれている。

新世代の奇瑞車に適用されているデザインテーマは「生・動」(Life in Motion)。生命感や躍動感を表現するもので、今回公開された2台の市販モデルにも適用されている。ミドルサイズの『瑞虎7』(TIGGO 7)とコンパクトクラスの『瑞虎3X』は、いずれも都市部のユーザーをターゲットにしたクロスオーバーSUVだ。

瑞虎7は2012年の北京モーターショーで公開したコンセプトカー、『TXコンセプト』の市販版。ボディ側面のターンシグナルがドアパネルにあり、ここから伸びるキャラクターラインは高速艇が水面を切り裂くように勢いよく伸びているのが特徴的。寸法は全長4505x全幅1837x全高1670mm、ホイールベース2670mm。年内に発売とのことだがエンジン排気量は未公表。

もう1台の瑞虎3Xは、既存モデル『瑞虎3』の派生モデルという位置づけではあるものの、まったく異なるスタイリングを持つエントリーモデル。寸法は全長4200x全幅1760x全高1570mm、ホイールベース2555mm。排気量は1.5リットル。展示車両のインテリアではオレンジをアクセントに使うなど、デザインテーマに沿った演出がされていた。こちらも年内に発売の予定。

このほか、奇瑞のグループ企業として2014年に設立された凱翼汽車(COWIN AUTO)でも、SUVのコンセプトカーと新型車を公開。コンセプトカーの名称は『衆包』で、これは「Crowdsourcing」をそのまま中国語表記にしたもの。開発プロセスに由来するネーミングだ。

実際にスタイリング案がインターネットで募集され、その応募作品は一般投票で絞り込まれている。そして、さらにその中からプロが選んだ最優秀作品がベースになっているという。実車化にあたってデザインを取りまとめたのはEDグループ。イタリアのデザインコンサルティング会社だ。

ただし市販モデルとして公開された『X3』を見れば、「衆包 」にもブランドのアイデンティティが注意深く表現されていることに気づかされる。X3は奇瑞のロングセラーモデル、瑞虎3をベースに仕立てたもの。凱翼ブランドでは奇瑞よりもさらに廉価なラインナップを揃え、若者に焦点を当てて展開することになっている。

《古庄 速人》

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