【鈴鹿の名“対決”】セナ vs ベルガー、予選バトルで生まれた「10年レコード」…1991年F1日本GP

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鈴鹿の名“対決”1991年F1日本GP
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この年もチャンピオン決定の舞台となった1991年のF1日本GPは決勝グリッドを決める公式予選から火花が散るほどの熱いバトルが展開されることになった。

アイルトン・セナvsゲルハルト・ベルガー

この年、ホンダV12エンジンを武器にチャンピオン争いでもリードするアイルトン・セナ(マクラーレン)。条件が揃えば、ここ鈴鹿でチャンピオンが決まる。そのためには何としてもポールポジションがほしいところだった。

セナは1回目のタイムアタックからアクセル全開。予選1日目のトップタイムを1.5秒以上も更新する1分34秒898を記録。鈴鹿では前人未到のタイムだっただけに、計測を終えた瞬間のスタンドは驚きの声に包まれた。これに対抗するのは、彼とタイトルを争うナイジェル・マンセル(ウイリアムズ)かと思われた。直後に始まったタイムアタックに注目が集まったが、1分35秒594と届かない。

このままセナが4年連続で日本GPポールポジションかと思われたが、チームメイトのゲルハルト・ベルガーがさらにスーパーラップを刻む。難しい鈴鹿の各コーナーを完璧にまとめあげ、1分34秒700をマーク。この後セナも逆転を目指しタイムアタックを行うが適わず。シーズン中はセナの活躍ばかりが目立ったが、この予選ではベルガーに一矢報いるような走りでポールポジションを獲得した。

この記録は、その後10年間塗り替えられることない鈴鹿のコースレコードとなり、今でもファンの間では「10年レコード」として語り継がれている。それはセナとベルガーがしのぎを削り合った中から生まれたタイムだった。

アラン・プロストvsジャン・アレジ

1991年、期待の若手ドライバーとして注目を集めていたジャン・アレジがフェラーリへ移籍。3度のチャンピオン経験を持つアラン・プロストのチームメイトとなる。この年のフェラーリはライバル勢と比べるとマシンの戦闘力が劣っており、チャンピオン争いに加わることはできなかったが、特にアレジは毎戦にわたってアグレッシブな走りを披露。ここ鈴鹿の予選でもプロストに一歩及ばなかったが6番グリッドを獲得。すっかり上位選手の仲間入りを果たしていた。

予選から数々の名対決が生まれた91年のF1日本GPだが、決勝レースはさらに白熱したバトルでサーキット全体が熱狂した。

鈴鹿サーキットでは3月12・13日、「2016 モータースポーツファン感謝デー」が開催。今回のテーマは「対決」。様々なゲストや車両が登場し、バトルを繰り広げる。

《吉田 知弘》

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