26日、日産/NISMOが今季モータースポーツプログラムの概要をリリースにて発表した。SUPER GTシリーズでは、3連覇を目指すGT500クラスに今季も4台の『Nissan GT-R NISMO GT500』が参戦する。
14年にGT500クラスが現行の車両規定に移行してから、日産は2年連続で同クラスのドライバー&チーム両タイトルを独占中。今季もこれまでと同様の4チームが4台のGT-Rを走らせ、2冠連覇のNISMOチーム(松田次生&R.クインタレッリ)を中心に日産勢のなかでも切磋琢磨しながらシーズンを戦うことになる。
■2016年 日産 GT500クラス参戦陣容
#1 松田次生&R.クインタレッリ(NISMO/MI)
#12 安田裕信&J-P.デ・オリベイラ(IMPUL/BS)
#24 佐々木大樹&柳田真孝(KONDO/YH)
#46 本山哲&千代勝正(MOLA/MI)
(*カッコ内はチーム/タイヤ。MI=ミシュラン、BS=ブリヂストン、YH=ヨコハマ)
昨年、最後まで王座を争った#1 NISMOと#12 IMPULはコンビ不動。昨年まで本山とともに#46 MOLAで走っていた柳田が今季は近藤真彦監督率いる#24 KONDOに移って佐々木と組み、空いたMOLAには昨年GT300クラスや欧州のブランパン耐久シリーズで活躍した千代が昇格するかたちとなっている。
SUPER GTといえば、世界的にタイヤワンメイク化が進むなか、高次元のタイヤ戦争が長く続いていることも魅力のひとつ。なかでも日産のGT500勢は4チームで3つのタイヤ銘柄という“タイヤ戦争内包状態”が特徴で、その布陣は今年も保持された。ライバルのレクサスRC F勢が今季も6台中5台がBSという布陣を敷いているのとは対照的だが、結果ベースでみる限り、近年は日産勢に一日の長あり。マシン的にもGT-Rが優位を築いたまま2シーズンを過ごしてきたのは事実であり、今季もそれが維持されるのかどうか、楽しみなところである。
なお、今季は柿元邦彦氏が12年間務めてきた日産系チーム総監督から退任、同職にはニスモの常務執行役員である田中利和氏が就任する旨も発表されている。
GT300クラスでも昨年はGAINERチームの『Nissan GT-R NISMO GT3』がドライバー&チームの2冠を獲得(ドライバー王者はアンドレ・クート)しているが、今季も同チーム(タイヤはダンロップ)を含め、複数のチームがGT-Rで同クラスに参戦。#3 B-MAX NDDP GT-Rは、星野一樹&ヤン・マーデンボローのコンビで参戦する(タイヤはYH)。
日産/NISMOは今年も横浜のグローバル本社ギャラリーで28日に体制発表会を開催。そこでドライバーやチーム首脳が一堂に会し、今季への抱負等が語られることになる。