ドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲン。同社がタカタ製エアバッグの不具合により、米国でおよそ68万台を追加リコール(回収・無償修理)する。
これは、米国NHTSA(運輸省道路交通安全局)が明らかにしたもの。フォルクスワーゲンの米国法人、フォルクスワーゲンオブアメリカから、追加リコールの届け出を受けた、と公表している。
このリコールは、タカタ製のエアバッグのインフレーター(膨張装置)の不具合によるもの。ガス発生剤の成型工程や成型後の吸湿防止措置が正しく行われず、密度が不足したガス発生剤が組み込まれた可能性がある。これにより、エアバッグ展開時にインフレーター内圧が異常上昇。インフレーター容器が破損して飛び散り、出火や乗員が負傷する恐れがあるという内容。
今回のフォルクスワーゲンのリコールは、米国で2015年12月、フォード『レンジャー』が事故を起こし、エアバッグの異常破裂で乗員が死亡したことを受けての対応。タカタのエアバッグ問題では、ホンダ以外の自動車メーカーで初の死亡事故となったことから、米当局が自動車メーカーに対して、追加リコールを要請していた。
フォルクスワーゲンの場合、米国で販売された約68万台がリコールの対象。2010-2014年モデルの『ゴルフ』、2010-2014年モデルの『ジェッタ スポーツワゴン』、2006-2010年モデルおよび2012-2014年モデルの『パサート』、2009-2014年モデルの『CC』、2012-2014年モデルの『イオス』が該当する。