20日から26日までの間、アメリカ空軍・横田基地にステルス戦闘機「F-22ラプター」が展開した。アラスカ州のエルメンドルフ基地に所属する部隊で、最終的には沖縄県の嘉手納基地へと向かったが、今回の派遣理由は明確になっていない。
F-22ラプターはこれまでにも航空祭(日米友好祭)へ展示するなどの目的で横田基地へ展開したことがあるものの、同時に飛来したのは4機が最大だった。
今回は3日間に掛けて8機、4機、2機の順で合計14機が飛来。地元の自治体には防衛省(北関東防衛局)を通じ、「横田への滞在は一時的なものであり、最終的には全機が移動する」ことが示されたが、横田基地はもちろん、移動先となる嘉手納基地からも飛来の理由に関した公式発表は無いまま。これまでF-22が嘉手納基地へ暫定配備された場合には期間がや目的などが事前に予告されていたが、今回はそれもなかった。
飛来した部隊が所在するアラスカ州は冬季に天候が悪化し、訓練に支障が出ることもあるため、嘉手納に場所を移しての訓練実施が目的とみられるが、北朝鮮や中国・台湾情勢などを受け、「最新鋭のステルス戦闘機を早急かつ大量に遠隔地へ展開させられる能力を誇示する狙いがある」という見方もある。
嘉手納への移動は25日午前に12機、26日午後に2機というペースで行われた。3月上旬まで嘉手納に留まるものとみられている。