115億光年彼方に巨大銀河誕生の現場を発見…東大などの国際研究チーム

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原始グレートウォールとモンスター銀河の想像図
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東京大学などの国際研究チームは、115億光年彼方の原始グレートウォールの内部に巨大銀河誕生の現場を発見したと発表した。

東京大学大学院理学系研究科の梅畑豪紀日本学術振興会特別研究員、田村陽一助教、河野孝太郎教授を中心とする国際研究チームがアルマ望遠鏡による観測によって、115億光年彼方に位置する、若い銀河の大集団、宇宙最大の天体である「原始グレートウォール」の中心に、爆発的な星形成活動を行っているモンスター銀河が、9個も群れ集まっている様子を捉えることに成功した。

一つ一つのモンスター銀河は、天の川銀河の数百倍から1000倍もの凄まじい勢いで星を形成しており、やがて巨大銀河へと進化すると考えられている。

今回の成果は、原始グレートウォールが巨大銀河の誕生を支える母体であることを指し示すもので、研究チームでは、モンスター銀河の形成過程、その後の進化の解明につながると期待されるとしている。

研究チームでは今後、アルマ望遠鏡や、すばる望遠鏡を用いて、モンスター銀河と原始グレートウォールの関係をより詳しく調べていく予定。

今回の観測成果は、2015年12月4日発行の米国の天体物理学専門誌「アストロフィジカル・ジャーナル・レターズ」に掲載される。

《レスポンス編集部》

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