フェリーさんふらわあは、大阪=志布志航路に就航させるため、建造する大型カーフェリーの詳細を発表した。
新造船カーフェリーでは、全客室113室のうち、現行船比2割増となる全94室を個室とする。全室にシャワー、洗面スペース、トイレを完備する。
フェリーさんふらわあとして初となる、最上級客室「スウィート」を設置。バスタブや専用バルコニーも備えたくつろぎの環境で上級な船旅を提供する。
相部屋タイプの「ツーリストベッド」クラスは、安全な階段式アプローチを採用し、家族や個人単位でのプライバシーを重視した設計に仕上げた。
トラック乗務員向けには全室、部屋ごとに温度調整が可能で、TV、洗面スペース完備の個室を用意する。海の見える専用浴場はジェット風呂もあり、クルーズ気分でくつろげる。
車椅子利用者が快適に利用できるよう、スウィート2室とツーリスト2室をバリアフリー化する。国内のフェリーで初となる「ウィズペットデラックスルーム」を新設し、ドッグランも併設する。小さな子どもやペット連れの乗客に対応した施設の充実も図る。
3フロア吹き抜けのエントランスをはじめとした、ゆとりのある開放的なパブリックスペースを設ける。音楽の生演奏など、イベントを充実。丸窓からゆったりと海を眺めるラウンジなども整備して、カジュアルクルーズを提供する。
レストランは現行船比2割増の206席を用意、スペースも1.5倍とする。展望浴場も面積を1.7倍に拡張するのに加えて、24時間利用できるシャワールームも設置する。赤ちゃん連れの乗客が安心して過ごせる、ゆったりと充実したベビー休憩室も設ける。
フェリーには、新型推進システムを搭載するなど、新たな技術により、大型化と高い環境性能の両立を図る。車両積載能力を増強、トラック積載台数は現行フェリーと比べて16%増やす。
新造船の意匠デザイナーには、客船「にっぽん丸」の改装を手掛けた渡辺友之氏を起用する。
新造する大型フェリーは、1993年に大阪=志布志航路に就航した「さんふらわあ さつま」と「さんふらわあ きりしま」の代替船として2018年3月と6月に竣工する予定。建造はジャパン・マリンユナイテッドが手掛ける。