多摩美術大学は11月13~15日、代官山T-SITE(東京・渋谷区)で、プロダクトデザイン専攻生の作品展を開催。展示会のテーマは『Do』で、BASFジャパンとの産学協同プロジェクトによるトランスポーテーション提案も紹介された。
この産学協同プロジェクトのテーマは「Gyro-centric Design」。「車輪のついたプロダクトで、動力を持たないもの」を構想するというもので、その目的はBASFが持つさまざまな樹脂素材の可能性を追求すること。
展示された作品はいずれも2年生によるもので、自転車、幼児用ペダルカー、遊具そしてショッピングカートが各2点ずつの合計8点。複数の樹脂素材それぞれの特性を理解した上で、どの部分にどの素材を用いるかということも勘案されている。
指導にあたった田中秀樹教授は「最新の素材技術や応用例、成形技術などに触れたことで、樹脂に対するイメージが一新した」と語る。学生たちが新世代の素材を新世代の感覚で解釈したことを評価した。
またBASFジャパンのスタッフは、学生たちが素材の特性をよく理解してくれたこと、そしてその特徴を魅力的に表現してくれたことに、大きな喜びを感じたとのこと。
このほか、会場にはさまざまな演習作品が並べられた。なお展示作品だけでなく、展示会の企画立案や会場レイアウトをはじめ設営、運営といったすべてが学生たちの手でおこなわれている。
またBASFによる総樹脂製のコンセプト自転車『Concept 1865』も展示に「ゲスト参加」。同社創立年の名を冠し、その当時の最先端プロダクトを現代の先端技術で再構築したデザインは、学生たちの大きな注目を集めていた。