ダニ・ペドロサ(#26 Repsol Honda Team スペイン 30歳)が、2012年以来となる日本GPでの優勝を飾るなど、大いに盛り上がったMotoGP 日本グランプリ。レーシングコースの外でも、さまざまなイベントがおこなわれ、大盛況だった。
80年代のバイクシーンを沸かせたヒーロー、ケニー・ロバーツとフレディ・スペンサーもその立役者だ。Motoステージと名付けられた特設会場に、金曜、土曜、日曜日の3日間、連日登場。
トークショーの予定時刻が迫ると、ふたりのトークイベントを見逃すまいと、ステージ前はあっという間に人だかりに。当時を知るファンにとっては、大感激の催しとなった。
興味深いのは、ふたりのレジェンドが初めてレースに挑んだ幼少期の話しを披露したこと。フレディが、兄がやっていたダートトラックレースに出場し、ビリだったことを明かすと、ケニーも「僕の初レースはコーナー2つ曲がったところで終わった」とニンマリ。
「ビリだった」とフレディが言うと、ケニーも負けじと「たった2つのコーナーで終わった」と言うあたり、ふたりの熱いバトルは、30年以上が経った今もまだまだ続いているようだ。
フレンディはビリだったことが悔しくて、子どもながらに「絶対に勝ちたい!」と思い、そのあとからは毎日4時間、自分の庭で10年間練習を続けたという。
「自分はビリからスタートしたのだから、行き着くところは上しかなかったんだ」と付け加えると、観客からは大きな拍手が湧いた。
また、ケニーは日本が大好きで、1年間のうち3か月くらいは日本で過ごしているとも。普段ではまず聞けないレジェンドライダーの声と素顔を、ツインリンクもてぎで聞くことができた。