日立と日立オートモティブシステムズは9月28日、両面冷却型フルSiCパワーモジュールを適用した環境対応自動車向けインバーターを開発したと発表した。
欧米や中国などでは、環境規制が段階的に強化されており、ハイブリッド電気自動車をはじめとする環境対応自動車の普及に向けた電費改善や輸送力向上が求められている。これらに応えるには、電動化車両に搭載されるコンポーネントの高効率化や高出力化が不可欠となっていた。
今回開発したインバーターは、低損失化が可能なSiC-MOSFETに流れる電流を均等化させる並列実装技術と高速なスイッチングが可能な配線実装技術を適用。日立従来比で電力損失を60%削減し、同体積での電力容量を約2倍に拡大し、環境対応自動車の長距離走行や快適な加速性能の実現に貢献する。
なお、今回開発した両面冷却型フルSiCモジュールは、10月30日から東京ビッグサイトで開催される「第44回東京モーターショー2015」に出展する予定。