【ギフトショー15】使用済み消防用ホースからカバンを製造…独フォイヤーウェア

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独フォイヤーウェアが製造した消防用ホースのカバン
  • 独フォイヤーウェアが製造した消防用ホースのカバン
  • 独フォイヤーウェアが製造した消防用ホールのリサイクル製品群

リサイクル商品にもいろいろあるが、エコ先進国であるドイツではなんと使用済みの消防ホースからカバンや財布、ベルトなどをつくっているのだ。しかも、それらの製品は欧州で人気を呼び、このほど日本でも販売することになった。

手がけるのはフォイヤーウェアという2009年に設立された会社だ。きっかけは創業者であるマーティン・クルーゼナー氏が05年に古い素材に新たな価値と有用性を生み出すモノづくり「アップサイクル」をテーマにした卒業論文を書いたこと。

そこで、それを実践するためにトラックの幌やコーヒーの袋など、あらゆる古い素材を試した。そうしてたどり着いたのが捨てられる運命にあった消防用ホースだった。そして、両親の家の地下室で、最初の試作品を完成させたという。その後、兄と一緒に会社を設立し、本格的に事業に乗り出したわけだ。

「実はドイツ国内で捨てられている使用済みの消防ホースが過去3年間で10万メートル、重さにして50トンもあるんです。これまではお金を出してそれを処分していたんですが、うちがお金を出して引き取ることにしてしたんです」と同社関係者は話す。このことで消防署から非常に感謝されたそうだ。

そして、引き取ったホースをきれいに洗浄し、裁断、縫製してカバンなどに仕上げる。しかも、ホースに印字されている街の名やロット番号などをそのまま生かしているので、一つとして同じものがないという。それも人気の秘密で、現在、欧州18カ国、300以上のショップで販売されている。

「欧州以外で販売するのは日本が初めてになります。現在、原宿にある店で販売してもらっていますが、今後は代理店を利用した販売も行っていこうと考えています」と同社関係者。ちなみに価格はベルトが8000円~1万円、財布が1万2000円~1万4000円、カバンが3万円~3万8000円。もちろん消防用ホースを素材にしているので、製品は頑丈そのもの。ナイフでもなかなか切れないという感じだ。

《山田清志》

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