アウディ『A6』のマイナーチェンジに伴い、新開発の2.0TFSI直噴ガソリンエンジン搭載モデルが導入された。
「ル・マンで開発した技術がそのまま詰め込まれている」とアウディジャパン代表取締役社長の大喜多寛氏がいうこのエンジンは、いわゆるダウンサイジングエンジンだ。
排気量を小さくしてターボを追加することによって、パワーとトルクは前モデルの2.8リットルエンジンと比べても、20%以上向上(204馬力から252馬力。280Nmから370Nm)。燃費についても15%以上改善(11.8km/リットルから13.6km/リットル)している。加速性能は0-100km/h6.7秒と、1.4秒短縮した。
アウディジャパンプレセールス部商品企画スペシャリストの平野智さんは、「このエンジン搭載車が主要なボリュームゾーン。大体7割程度になるだろう」と話す。
「他のセグメントでは当たり前にダウンサイジングが行われており、A6においてもそれが今回行われた」と平野さん。「これまでの2.8リットルも非常に良いエンジンだったが、設計自体はそれほど新しいものではなかった。そこで、最新の環境性能に対応させるために根本から見直したのが今回のエンジンである」とコメント。
このエンジン投入を含め、マイナーチェンジしたA6の販売目標台数は、「1年間で大体3000台を目指す」と大喜多氏。「『A7』と合わせてこのセグメントでシェアを20%以上取りたいと思っている」と意気込みを語る。
更に、「昨年は『A6アバント』がBMW『5シリーズツーリング』を販売台数で抜いた。2008年から2010年は1:4、あるいは、1:5ほど台数の開きがあったのだが、ここ数年着実にボリュームが増えて来ているので、引き続き出来るだけシェア、差を詰めていきたいと思っている」と述べた。