カナダのオンタリオ州に本社を構えるウッドブリッヂ・グループは「人とくるまのテクノロジー展2015」に出展。日本ウッドブリッヂの友田敦久ディレクターによると、これからさらに日本法人を強化して、グローバルな販売増に結びつけていくという。
ウッドブリッヂは米大手化学会社モンサントの一部が分離独立してできた会社で、主にポリウレタンを製造し、シートメーカーに納入してきた。いわば縁の下の力持ち的存在で、日本での知名度は高くない。
しかし、日本でのビジネスの歴史は長く、日本に拠点を設けたカナダの自動車部品関連企業としては1、2を争う古さだという。製造拠点も合弁で3か所持っており、トヨタ紡織やタチエス、クボタといったメーカーにシート素材を供給してきた。
そんな同社が日本法人を強化するには理由があった。「日本の自動車メーカーや部品メーカーは世界の至る所で生産するようになりましたが、仕様やデザインはほとんど日本で決まっているんです。ですから、日本のメーカーと取引をするには、日本での活動を強化する大事なんです」と友田ディレクターは話す。
そして、日本で採用が決まれば、世界中に供給できる。なにしろ、日本の素材メーカーよりも拠点数が圧倒的に多いからだ。ウッドブリッヂの場合、世界17か国、62の拠点があるそうだ。
現在、同社はシート材のほか、トランク周りの部品へもビジネスを広げており、その納入先を増やそうと目論んでいる。三井物産出身の友田ディレクターは商社で培ったノウハウや経験を駆使して、新規顧客の開拓はもちろんのこと、これまで取引のあった企業に対してきめの細かい対応をしていくそうだ。