【INDYCAR 第6戦】ホンダ勢は最高5位、13位の琢磨「アクシデント残念」

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#14 佐藤琢磨にはバッドラックなインディ500になってしまった。
  • #14 佐藤琢磨にはバッドラックなインディ500になってしまった。
  • #15 レイホールがホンダ勢最上位の決勝5位。
  • #27 アンドレッティがホンダ勢2番手の決勝6位に。
  • #14 佐藤琢磨は最終的に13位でフィニッシュ。
  • #14 佐藤琢磨陣営の集合撮影。
  • #2 モントーヤが#1 パワーを僅差で下して勝利。
  • 優勝したモントーヤ。
  • ポール発進だった#9 ディクソンは決勝4位。

第99回インディ500(今季インディカー・シリーズ第6戦)は現地24日に決勝レースを実施。日本期待の佐藤琢磨は1周目にアクシデントに遭遇するなどして13位、彼を含むホンダエンジン勢の最上位は5位という結果だった。

予選27位の琢磨(#14 A.J.Foyt Racing)は他車のドライバー変更等により24番グリッドに繰り上がって米国最大レースイベントの決勝スタートを迎えたが、その1周目でまさかのアクシデントに遭遇。それは本人が「何もできなかった」という不運な状況であり、「あれが本当に残念」なレースとなってしまった。

佐藤琢磨のコメント
「あのスタート直後のアクシデントが本当に残念です。自分はアウト側のラインを保っており、アウト側を回ってコーナーを抜けられるところでした。彼(S.カラム/#8)は自分の方にラインを上げてきましたが、こちらの前輪は彼の後輪より前に出ていましたから、もう何もできず、彼のマシンと壁とのサンドイッチになってしまったんです」

「ピットに戻って、折れたサスペンションアームを交換することになって2周遅れの状況に陥り、その後さらに1周遅れるなどしました。でも、150周をかけてリードラップ(トップと同一周回)に戻ることができたんです。クルーたちはピットストップを頑張ってくれ、チームの作戦も良かったからこそ、最後のリスタートからリードラップでの戦いを演じることができたと思います。最後のバトルでも2つほどポジションを上げられました。ただ、とてもハードなレースであり、また非常に残念なレースでしたね」

現在のインディカー・シリーズは、ホンダとシボレーがエンジン&エアロキットを各チームに供給するかたちで競われているが(シャシーとタイヤはワンメイク)、琢磨を含むホンダ勢は今季、厳しい結果が続いている。大一番インディ500の決勝最上位は5位のグレアム・レイホール(#15 Rahal Letterman Lanigan Racing)で、トップ10圏内は他に6位のマルコ・アンドレッティ(#27 Andretti Autosport)のみだった。

これで今季ホンダは対シボレー1勝5敗。J.ヒンチクリフが勝った第2戦も、正直なところ、運と展開の影響が大きかった。ここ2戦(第4~5戦)レイホールが連続2位を得てはいたが、苦戦ムードが強いのが現実である。

ホンダの開発本拠、米国Honda Performance Development(HPD)の社長、アート・セントシアーのコメントは以下の通り。

「今日のレースでは、私たちが今後すべき仕事が明らかになりました。今月インディアナポリスで戦って、とても多くのデータを集めました。そして、ホンダがインディカーのレースで再びトップ争いをするために何が必要かが判明し、明確な目標を設定することができました」

「グレアム・レイホールとマルコ・アンドレッティの奮闘を称えたいと思います。彼らはまたしても、私たちのために素晴らしい仕事をしてくれました。彼らは200周(500マイル)にわたって激しく戦い、高い競争力を見せ続けていました」

琢磨の飛躍のためにも、ホンダ勢の総合的なパフォーマンスアップが大いに望まれるところである。

インディ500の優勝争いはシボレー勢の2強チーム、ペンスキーとガナッシによって主に展開され、最終的にはファン・パブロ・モントーヤ(#2 Team Penske)がこれを制した。F1やNASCARに参戦し、昨年から米国のトップオープンホイール戦線に復帰したモントーヤにとって、2000年以来15年ぶり2回目のインディ500制覇だった。

昨年のシリーズ王者ウィル・パワー(#1 Team Penske)は悲願の500初制覇ならず2位。3位はチャーリー・キンボール(#83 Chip Ganassi Racing)、4位にはスコット・ディクソン(#9 Chip Ganassi Racing)が続いた。

インディカー・シリーズは次の週末、デトロイトでのダブルヘッダー開催を迎える。第7戦決勝が現地30日、第8戦決勝が同31日の予定となっている。

《遠藤俊幸》

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