【サスティナブル“Zoom-Zoom”フォーラム】マツダが考える“正しいドラポジ”をレクチャー

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  • マツダの車両実験部・大坪智範氏
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5月16・17日に開催された「サスティナブル“Zoom-Zoom”フォーラム2015in横浜」では、マツダの考える「正しいドライビング・ポジションの取り方」が披露された。

「マツダは、人にとってよりよい運転姿勢を徹底的に追求し、それにあわせてクルマのレイアウトを根本的に見直しました」と、マツダの車両実験部・大坪智範氏は話す。

大坪氏が考えた理想の運転姿勢とは、「全身がリラックスした状態」だという。これは全身が脱力状態である方が、とっさの反応が可能であり、正確なクルマの操作が可能と考えたからだ。その例としてアメリカ大リーガーのバッターや剣道の構えが挙げられた。また、脱力したリラックスした姿勢は、寝姿にも通じるものがあり、その格好の方が長距離運転時でも疲労が少ないというのだ。

こうした研究を大坪氏が開始したのは、12年ほど前であるという。そして、その研究成果は、『CX-5』をはじめとする第6世代モデルとマツダが呼ぶ『アテンザ』『アクセラ』『デミオ』『CX-3』『ロードスター』に採用されている。

「人とクルマの関係をよりよくするのに、ドライビング・ポジションは、まさにスタートラインですよね。これがよい状態にあるかないかによって、せっかくよいクルマを作っても、お客さんに伝わるかどうか? という重要なポイントになります」と大坪氏。

そのため、この日のフォーラムでは、参加者一人一人に対して、正しいドライビング・ポジションの取り方がレクチャーされたのだ。

その方法とは、最初にシートをめいっぱい後ろに下げ、高さも低くする。そこでシートのリクライニングの角度を調整する。お腹が苦しくない、腰がリラックスした角度を探すのだ。続いてシートの前後位置を調整する。ブレーキペダルを踏んで、足首が窮屈でない場所までシートを前進させる。続いては、シートの高さだ。ボンネットの前から4分の3の位置が見えるところまでシートを高くする。この日は、指導員がボンネットの位置を指示し、そこが見えるところまでシートを高くしていた。その次はステアリングの位置だ。腕を真っ直ぐに伸ばした状態で、手のひらがステアリング上部にあたるところに、ステアリングの前後位置を定める。そして最後に、メーターリングがステアリングの中に見えるように、ステアリングの角度を調整。

「まずは前後をあわせる。次に上下。最後にステアリングをあわせる。一番、大きくたくさん力を使うところから決めて、最後に少ないところに絞りこむ」というのが大坪氏が提案する正しいドライビング・ポジションの取り方であった。

それに対して、「いつもの運転姿勢よりも、シートが高かった」「普段はもっと窮屈な感じです」「ステアリングの角度が高いって感じました」など、参加者からは、普段と違うポジションであることに驚きの声が聞こえた。

「我々には、道具の使い方を伝えていなかったという反省点がありました。一番大事なドライビング・ポジションに、今は、たくさんあわせる要素があるのに、それがあることさえも知らない。さらに聞くと、“いつも自分にあっているかどうか不安だ”という方がたくさんいらっしゃる。そこで、しっかりと伝えていかないと! となったんです」と大坪氏。

「きっちりドライビング・ポジションがあうと、外から見てもきれいなんですよ」という言葉で、大坪氏は説明を終えた。

《鈴木ケンイチ》

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