政府系投資会社1マレーシア・デベロップメント(1MDB)が、クアラルンプール(KL)中心部において建設を計画している国際金融地区「トゥン・ラザク・エクスチェンジ(TRX)」プロジェクトについて、インドネシアの不動産会社ムリア・グループの参加が決まった。ザ・スターが報じた。
TRXプロジェクトへの参加は、豪州のレンド・リースに続く外資系で2社目。ムリア・グループは、ランドマークとなる高層タワーの建設を行う。
1MDBはTRXのマスター・デベロッパー。1MDBが発表した声明によると、1MDBリアル・エステートがTRXにおける開発権の売買契約をムリア・グループとの間で締結した。シグネチャー・タワーの建設プロジェクトに関わる土地の売買規模は6億6,500万リンギとなっている。1MDBは昨年5月、中国輸出入銀行との間で、高層タワービルの共同開発に関する投資契約を締結していたが、1MDBは中国輸出入銀行との契約の状況については詳細を明らかにしていない。
TRXプロジェクトを巡ってはマハティール・モハマド元首相が、開発が遅々として進まないことや開発内容の詳細が公表されていないと批判するなど、進捗を懸念する声が出ている。TRXプロジェクトの総開発価値(GDV)は当初は260億リンギとされていたが、400億リンギに増加しているとの報道がある。TRXプロジェクトは複合開発向けのライフスタイル・クオーターなど複数の部分に分けられている。