【新聞ウォッチ】独VW「権力闘争」に敗れた名物経営者、ピエヒ会長が辞任

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フェルディナント・ピエヒ氏
  • フェルディナント・ピエヒ氏
  • VWのマルティン・ヴィンターコルン社長(左)とフェルディナント・ピエヒ氏(右)
  • フェルディナント・ピエヒ氏

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2015年4月27日付

●ネパール地震死者2800人余震続き救助難航、日本人1人死亡(読売・1面)

●VW会長が辞任、ポルシェ創業一族(読売・7面)

●ドローンのブログ公開は出頭直前か、容疑者のアドレス、掲示板に(朝日・22面)

●世田谷脱原発・保坂氏再選、女性市長当選最多の4人、統一選2015(東京・1面)

●ローソン、地下鉄構内に、3年で50店、東京メトロと提携(日経・1面)

●安全運転で保険料安く、三井住友海上スマホ診断(日経・6面)

ひとくちコメント

独フォルクスワーゲン(VW)のフェルディナント・ピエヒ監査役会長が突如辞任したという。

VWは2014年度の世界販売台数でトヨタ自動車を抜いて首位に躍り出たと報じられたばかり。ピエヒ氏はVWの母体となった「ポルシェ」の創業者一族で、20年以上にわたりVWの最高実力者として君臨してきた名物経営者でもある。

きょうの日経は「社長任期を巡るオーナー 一族を巻き込んだお家騒動はひとまず幕を閉じたが、ピエヒ家の大株主としての地位は残る」としながら、「新体制はグループの求心力を保ちながら、不振の米国事業てこ入れなどでどこまで力を発揮できるかが試される」と取り上げている。

VWでは、「世界の市場を読み誤った」などとして経営手腕を問われたマルティン・ヴィンターコルン社長の任期延長を巡る権力闘争が勃発。それを仕掛けたのは延長に反対するピエヒ氏だったとも伝えられていた。だが、VWの監査役会が「ピエヒ氏とは協力できない」との結論を出したことを受け、辞表を提出したという。

「権力闘争」はわずか2週間であっさり収束したことになるが、大株主として残るピエヒ家が、今後の経営にどう影響を与えるのかも興味深い。

《福田俊之》

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