【マツダ ロードスター 試乗】走り出してすぐに自分のものになる…津々見友彦

試乗記 国産車
マツダ ロードスター 新型
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6代目新型『ロードスター』の魅力はなんと言ってもルックスの良いこと。ホイールベースは20mm先代より短く、基本的にコンパクトになったが、全幅は15mm広がりより安定感もある。グラマラスなボディはとてもセクシー。

またメーターパネルも更にお洒落に。プロトタイプではセンターのタコメーターのみがシルバーのリングで描かれていたが、三眼全部が統一されよりリッチ感が出た。コクピットに座るとシートが背中、腰、ヒップとピタリと密着し心地好く人馬一体感が得られ、安心感が高い。良いシートの一つだ。また前方視界も良い。フロントの見切りや左右の視界不安感がなく、走り出してすぐにクルマが自分のものになってしまう。

6速MTとパドルシフト付6速ATがあり、MTも短めのシフトレバーで操作性も良かった。

心地好いエンジン。エンジンはDOHC、16バルブの1.5リットル、何と13もの圧縮比で96kw(131ps)/7000rpmの高出力を出す。0-400m加速の雰囲気は16秒3ぐらいの軽快なもの。2リットルの先代と殆どそん色ない動力性能はさすがだ。やはり先代に比較して110kg以上の軽量化が効いている。エンジンサウンドも心地好く、気持ちのよいサウンドが響く。

褒めたいものにハンドリングがある。まずパワステがとても良い。ナチュラルでしかも雑味がない。とてもスムーズ。重すぎず、疲れないし、これならカウンターステアーが当てられると言う、自信も持てるので安心感が高い。操縦性は程よく応答が良い。つまり過敏すぎず、「ここでしっかりと綺麗に曲がって欲しい」と、言う辺りからスムーズに切れ込んでくれる。低重心化の賜物だ。もっとも、オープンにすると少しねじれ剛性が下がるのか、応答がシャープになる傾向があるが、ワインディングではこれが良い。

驚くべきは実に簡単なソフトトップ(屋根)の開閉だ。何とシートに座ったまま片手でワンタッチで開閉可能。素晴らしい! しかもルーフもアルミ材で丸みが出され、ルックスも美しい。

心地好い居住性。乗り心地もこの手のスポーツカーとしては洗練され、快適。確かに硬めな雰囲気もあるが、ドスンと言う鋭い衝撃感は皆無。むしろコーナリングではしっとりとロールする雰囲気すらある。

とてもお洒落なコンパクトスポーツカー。リヤトランクに荷物も搭載でき、実用性も兼ね備える。居住性、操縦性、いずれも高い優等生だ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

津々見 友彦│モータージャーナリスト
第1回日本GPに出場し、その後日産、トヨタ、いすゞのワークスドライバーとして活躍。現在は自動車雑誌、ラジオ、Car Worldなどに試乗記を書く。サーキット走りとパソコン大好き。今は自転車に凝る。

《津々見友彦》

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