【スーパーフォーミュラ】鈴鹿で“今季第0戦”…中嶋一貴と小林可夢偉が1-2ゴール

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デモレースはポール発進だった#1 中嶋一貴。
  • デモレースはポール発進だった#1 中嶋一貴。
  • #8 可夢偉は3番グリッドスタートからデモレースに参加。
  • 左から中嶋悟さん(ナカジマレーシング監督)、中嶋一貴、小林可夢偉。
  • #40 野尻はデモレースで上位集団の一角に。
  • 今季初の合同テストセッションに臨んだ#8 小林可夢偉。
  • サーキットサファリの時間帯に“トップタイム”をマークした#1 中嶋一貴。
  • #39 国本雄資は今季もセルモインギングからSFに参戦。
  • REAL RACINGの#10 塚越広大。

8日、鈴鹿サーキットで開催中のファン感謝デー内のプログラムとして、全日本選手権スーパーフォーミュラ(SF)の今季最初の合同テストセッション等が実施され、デモレースの“第0戦”では中嶋一貴と小林可夢偉が1-2ゴールを演じるなどしている。

翌9日から2日間開催される今季第1回公式合同テストを前に、まず“第0日”というかたちの今季初合同テストセッションが朝8時20分から1時間実施された。トヨタ勢11台、ホンダ勢8台の全19台が出走したが、LENOVO TEAM IMPUL(エンジンはトヨタ)のカーナンバー19に関しては、左手を負傷中のJ-P.デ.オリベイラに代わって、同チームのSUPER GTドライバーである安田裕信がステアリングを握った。

天候は晴れながら、路面はウエット状態で、セッション中にドライ路面用タイヤを履いたマシンはなかった模様(タイヤは全車ブリヂストン)。ただ、終了後に引き続き行なわれたサーキットサファリ(ファンを乗せたバスがSFマシンとコース内を混走するイベント)では、ドライタイヤを投入するマシンも見られるようになり、ここで中嶋一貴(#1 PETRONAS TEAM TOM’S/トヨタ)が1分40秒932という通常のドライでの予選時から3~4秒落ち水準のトップタイムをマークしている。

F1からの転身となる“注目新人”小林可夢偉(#8 KYGNUS SUNOCO Team LeMans/トヨタ)もこの日が今季SF初陣。昨年12月のSF岡山テスト出走時に初コンビ経験済みの山田健二エンジニアらと、順調にメニューを進めている雰囲気だった。

続いて11時台には「スーパーフォーミュラ オープニングラップ」と銘打たれた7周ほどのデモレース、いわば“第0戦”も実施された。新人のウィリアム・ブラー(#4 KONDO RACING/トヨタ)を除く18台が参加したこのレースでは、割り振られた1~4番グリッドからスタートした4人、一貴、可夢偉、野尻智紀(#40 DOCOMO TEAM DANDELION RACING/ホンダ)、小暮卓史(#34 DRAGO CORSE/ホンダ)が一団となって順位を頻繁に入れ替えつつのトップバトルを披露している。

もちろん完全本気モードではなく「50パーセントくらい」(一貴)の戦いではあったが、グランドスタンドをほぼ満員に埋めたファンを魅了しつつ、最後は一貴が前年王者の貫禄を見せるかのように先頭でゴールし、これに可夢偉、小暮、野尻と続いた。一貴VS可夢偉、元トヨタ系F1ドライバー対決の今季緒戦は、一貴先勝のかたちとなった。

そして第0戦終了後には、3名のドライバーが観客に向かってスピーチ。まずトヨタ代表の一貴が「レースでは今日の2倍の迫力をお見せできると思います。可夢偉にいきなり勝たれないよう(笑)頑張ります」と語ると、ホンダ代表の13年チャンピオン山本尚貴(#16 TEAM無限)も「ここはホンダの地元なのに、可夢偉選手への応援が凄い。ホンダ勢一丸となって頑張ります」と、にこやかに“可夢偉意識発言”。やはり今季、話題の中心軸が可夢偉になることはドライバーたちにとっても当然の“了解事項”であるようだ。

これらコメントを受けて、新人代表・可夢偉は以下のような旨を語っている。「ルーキーの小林可夢偉です。年下の(先輩)ドライバーもいるなかでの今季ですが、しっかり勉強して、自分のベストを尽くせるよう頑張ります。僕が目立ちすぎるというクレームがあるみたいですけど、僕はわるくありません(笑)。(速く)走るのみです。面白いレースをして、みんなと一緒にSFを盛り上げていきたいと思います」。

50パーセントモードながら、現行F1にも迫ろうかという人車のハイレベルぶりをファンに示したSF。一貴VS可夢偉という話題の対決へのあおりも含め、今季一層の盛り上がりへの契機となる、テスト第0日&第0戦であった。

なお、9~10日のSF鈴鹿公式テストは、両日とも10時30分~12時30分と15時~17時の各2回の走行が予定されている。

《遠藤俊幸》

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