原油安により国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)から得られる収入が目減りすると予想されているが、OCBCバンクは通貨リンギ安がマレーシアの財政を下支えすると分析した。
今年の財政赤字について、対国内総生産(GDP)比3.3%にとどまると予想している。
同銀はマレーシアの国内総生産(GDP)成長率について2014年を5.7%、2015年を5.1%、2016年を5.3%と予想。消費者物価指数(CPI)については、それぞれ3.2%、3.6%、3.2%と予想している。
同銀が発表した最新のグローバル・アウトルックによると、リンギ安によりリンギ建てでの石油収入が増加することになり、原油安による売上税やロイヤリティ収入の目減り分を補うことになる。昨年12月付けで燃料補助金制度を廃止しており、リンギ安はもはや燃料関連の歳出増を膨らませる要因にはならないという。