レクサス初の小型SUV『NX』が29日、正式に日本発表となった。コンセプトは「プレミアム・アーバン・スポーツ・ギア」。プレミアムSUVを求める層の「スポーティで個性的なクルマ」への理想を実現したモデルだという。
そのスポーティさを体現するのが、新開発の直噴2リットルターボエンジンを搭載する「NX200t」。世界初となる「水冷式エギゾーストマニホールド一体シリンダーヘッド」に「ツインスクロールターボチャージャー」の組み合わせにより、加速レスポンスの向上とトルクバンドの拡大を実現した。ハイブリッドの「NX300h」とは全く異なる性格を持ったモデルだ。
新エンジンには、直結したコンパクト水冷式インタークーラーを採用。ターボチャージャー下流の吸気系容量を最小化した上で、インテークマニホールドのサージタンクボリュームを小容量化し加速レスポンスを向上させた。
燃料噴射システムは「D-4S」を進化させ、シリンダーヘッドの吸気ポートに高タンブルと呼ぶ強い縦渦を実現する形状を採用。さらにファンスプレー式インジェクターとの組み合わせにより、付加デバイスを用いることなく高効率な高速燃焼を実現した。
また吸気側VVTに中間ロック機構を設けた「VVT-iW」を採用。低温環境でも始動時の性能を低下させず燃焼効率の高いアトキンソンサイクルを実現、燃費の向上にも貢献する。
この2リットルターボエンジンには、新開発の6速オートマチックトランスミッションを組み合わせる。駆動力をオンデマンドで算出する新制御ロジックの採用により、ターボのトルクを最大限に活用、アクセル操作レスポンスの向上など、コントロール性の高い走りを実現したという。
AWDモデルでは、車速、ステアリングアングル、ヨーレートに基づき100:0~50:50までのトルク配分を自動でコントロールする「ダイナミックトルクコントロールAWD」を採用。コーナリング時に外側に膨らんでしまう場面では、内輪へのブレーキ制御との協調制御によりスムーズな旋回を可能とする。
最高出力は238ps/4800-5600rpm、最大トルクは350Nm/1650-4000rpm。燃費は12.4km/リットル~12.8kmリットル。
写真のモデルは、スポーティグレードの「Fスポーツ」。カラーは「レッドマイカクリスタルシャイン」。