被災地支援「ミヤギ ポークラン」にかけるホンダの想いとは

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ミヤギ ポークランで使用されるホンダ NM4-01
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  • ミヤギ ポークラン
  • ミヤギ ポークラン
  • ミヤギ ポークラン アプリイメージ
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7月2日、ホンダ青山本社にて復興支援イベント「MIYAGI POKERUN(ミヤギ ポークラン)」のイベント説明会が行われた。

ミヤギ ポークランとは、東日本大震災の被災地をスタンプラリー形式で周り、テレビなどではなかなか取り上げられない復興の“今”を体験するイベント。本イベントには、自動車メーカーのホンダが協力している。

◆まだまだ支援が必要な被災地の現状

本田技研工業 グローバルテレマティクス部 役員待遇参事の今井武氏は「今回のイベントは、ホンダのインターナビの技術を使った新しいタイプのスタンプラリー。是非多くの人に参加していただきたい」と述べる。

ホンダといえば、東日本大震災発生の翌日に、同社のカーナビゲーションシステム「インターナビ」から生成される走行実績データを活用した通行実勢情報を公開、被災地での移動を支援する取り組みをおこなった。

これまでの支援活動について今井氏は「ホンダは、被災地においてビーチクリーン活動やASIMOの特別授業、ボランティアなど様々な被災地の支援活動を実施した。インターナビのプローブデータを活用し、東北大学の桑原研究室と共同で災害に強い道路計画を研究、石巻市に提案したり、災害時の避難支援研究をおこってきた」と述べる。

今井氏はさらに、震災から3年が経過したがまだまだ支援活動が必要だと訴える。

「被災地では、仮設住宅に住まわれている人が8万人以上いる。観光、農業、漁業でもまだまだ支援が必要だ。東北には素晴らしいところもあれば、まだまだ(支援を)頑張らなければいけない地域があり、ぜひ東北の“今”を体験していただきたくこのイベントを企画をした」(今井氏)

◆ビジネスとして被災地に貢献

ではインターナビはどのように本イベントに活用されるのか。本田技研工業 グローバルテレマティクス部 一之瀬秀実氏は「ホンダが培ってきたインターナビをはじめとしたテレマティクス技術を被災地支援に役立てたいというのが当初の想い。最初は我々がアプリを作り提供しようと考えていたが、イベント本体への寄与だけでなく被災地のビジネス創出に繋げられないかという方向性で話が進んだ」と述べる。

ではどうビジネスに繋げていくのだろうか。一之瀬氏は「まず、アプリを被災地のICT事業者に開発してもらい、事業を生み出すきっかけを作る。さらに、もっと広く効果を出すために、被災地のソフトウェア開発会社と学生向けに”Honda DNA ハッカソン”を宮城県の鳴子温泉で実施する」とホンダの取り組みを説明する。

ハッカソンとは「ハック」と「マラソン」を組み合わせた造語で、ソフトウェアを開発する様々な人間が集まり、集中的にアイディアを出し競い合う開発イベント。ホンダは“Honda DNA ハッカソン”を通じ、ホンダのモノづくりに触れ今後のビジネスに生かしてもらおうと考えている。

さらに一之瀬氏は今回の開発について「第3者がインターナビの技術を使いやすくするためにインターナビフレームワークを作った。フレームワークを開発者に提供し、インターナビ・ルートをアプリ上で呼び出すことが可能となる。さらにホンダが開発したインターナビアプリとの連携も可能とした」と述べた。

東日本大震災の際にホンダは地図情報を視覚情報として提供した。今回はどうか。一之瀬氏は「期間中にアプリを起動し、宮城の方と触れ合ったり、チェックポイントを回った軌跡をビジュアライゼーションするホームページの制作も行った」と述べた。

《橋本 隆志》

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